SEO 公開日: 2020.04.14 更新日: 2024.03.22

ECサイト成功の鍵はSEOにあり!商品ページを上位表示させるポイント

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ECサイト

ECサイトの成功は、SEOと密接に関係しています。特に商品ページが上位表示されることは、オンラインビジネスの成否に直結します。

この記事では、商品ページを上位表示させるための重要なポイントを探ります。SEOの基本から具体的な戦略まで、ECサイトの成長を支えるための情報をご紹介します。

ECサイト、ポータルサイトの定義

ECサイトは、自社や他社の商品・サービスを販売するWebサイトのことを示します。

また、この記事では商品やサービスをデータベースから検索、詳細を閲覧し、購入・問い合わせなどのアクションが発生するサイトをECサイト、ポータルサイトとします。

ECサイト、ポータルサイトの例

  • 通販サイト ZOZOTOWN、Amazonなど
  • 不動産サイト SUUMO、HOME’Sなど
  • 求人サイト マイナビ、リクナビなど
  • グルメサイト 食べログ、ぐるなびなど
  • メタサーチサイト trivago、価格コムなど 

ECサイトでSEOが必要な理由

ECサイトを運営する際にはSEOが必須です。その理由としては、主に下記の2点です。

  • EC・ポータルサイトの市場拡大
  • SEOは費用対効果が優れている

EC・ポータルサイトの市場が拡大することはビジネスチャンスの拡大にも繋がります。しかし、一方で競合が増加することも確実です。

競合が少ないときにはSEOを意識せずとも検索エンジンで上位表示されていたかもしれません。しかし、競合が増えれば簡単に上位表示はできなくなります。収益を生む方法はSEO以外にもありますが、費用対効果が相対的に高く、持続的に収益を生むことができるのがSEOです。

したがって、ECサイトで利益を出し続けるにはSEOが重要です。それでは、SEOが必要な理由について、もう少し具体的に解説していきましょう。

EC・ポータルサイト市場は拡大し続けている

EC・ポータルサイトにおいて、SEOが必要な1つ目の理由は市場の拡大です。

インターネット業界やEC業界は急速に発展し続けています。新たな商品が開発され、今までにはなかった需要や市場が増えています。それと同時に、次に次に新たな参入者が増え、EC・ポータルサイト市場の競合性は高まり続けています。

さらに、そういった様々なプレイヤーが台頭することで新たなユーザーニーズが増え、同時にユーザーが検索するキーワードも多様化していきます。

したがって、常に新たなキーワードの追加やサイトの見直しなどのSEO施策を行わなければなりません。

実際に市場はどのように拡大しているのか、ECサイト市場とポータルサイト市場に分けて解説していきます。

ECサイト市場は8年間で約1.9倍に拡大

下のグラフは、経済産業省が発表したBtoC(Business to Customer)におけるEC市場規模の推移を表したものです。BtoCは企業が商品やサービスを直接的に一般消費者に提供するビジネスを指しています。たとえばAmazonや楽天市場などのEC市場です。

出典元:経済産業省「電子商取引に関する市場調査の結果を取りまとめました」

2020年は前年度よりも0.43%減少していますが、2021年の市場規模は7.35%増の206,950円でした。2013年と2021年を比較すると、約1.9倍となっています。

2021年は新型コロナ感染症が流行したこともあり、人々の暮らしにも大きな影響を与えました。巣ごもり需要も重なり、EC市場は大きく拡大しています。

また、EC市場の拡大には、スマートフォンの普及による影響も大きいでしょう。下記のグラフは、スマートフォン経由でのEC市場規模を表したものです。(2021年現在)

出典元:経済産業省「令和元年度 内外一体の経済成長戦略構築にかかる 国際経済調査事業

グラフを見ると一目瞭然ですが、スマートフォンの普及に伴ってEC市場規模も拡大しています。今やPCで検索してショッピングをするよりも、手軽なスマートフォンを利用する人の方が多いというデータもあります。

したがって、ECサイトの検索需要もPC向けだけではなく、スマートフォンも考慮しなければなりません。

それでは、ポータルサイトの市場についてはどうでしょうか。

ポータルサイト市場もPCからスマホへ

インターネット広告市場の成長をけん引してきた1つのサイトモデルが、ポータルサイトです。ここにECサイト同様、スマートフォンの普及が影響し、インターネット広告市場にも大きな変化をもたらしました。

従来はパソコンでのサイト閲覧が多かったのですが、スマートフォンの普及に伴ってスマートフォン経由でのサイト閲覧が増加しています。また、スマートフォンによって誰もが手軽にインターネットが利用できるようになったため、ポータルサイトの需要は以前よりも増加しています。

SEOは費用対効果の高い集客施策になる

EC、ポータルサイトの集客には主に下記のような方法が考えられます。

  • 検索エンジンからの集客
  • 広告からの集客
  • SNSからの集客

上記の中で最も費用対効果の高い集客施策が検索エンジンからの集客、つまりSEOです。

SEO施策が成功し一旦上位表示された場合には、長期に渡って安定的な流入を生み出し続けることができます。もちろん落ちないわけではなく、下記のような場合においては順位変動が起こり得ます。

  • 競合が強くなる
  • 検索エンジンのアルゴリズムアップデート
  • 検索エンジンのペナルティ

つまり、SEOによって検索上位表示されるページを作成できれば、安定した集客が可能となります。

一方で、リスティング広告は広告費を支払い、集客をするものです。リスティング広告のキーワードは入札制のため、多くの費用をかけなければ上位表示は見込めません。また、上位掲載し続けるためにはさらに費用が必要となります。

よって、リスティング広告などに比べSEOによる集客は費用対効果が高く、EC・ポータルサイトにも最適です。

ECサイト、ポータルサイトのSEOにおけるターゲットキーワード

ECサイト、ポータルサイトでSEOを考えるにあたって、どのようなキーワードをターゲットとするかを決めることが重要です。ここではキーワード選定のポイントと、サイト種別ごとのキーワード事例をご紹介していきます。

ターゲットキーワードの種類と対策ページ

ターゲットとして設定するキーワードは大きく3種類あり、それぞれで、対策すべきページがあります。

対策キーワード① BIGワード                   →TOPページで対策

対策キーワード② 商品を分類するキーワード    →商品一覧ページで対策

対策キーワード③ 商品名のキーワード          →商品詳細ページで対策

ターゲットキーワードの選定

次に、ご紹介した各対策キーワードの特徴と、事例をご紹介していきます。

BIGワード

検索ボリュームが大きいBIGワードは、サイト規模が大きかったりブランディングができていないと上位をとることが難しいと言われています。例えば、「通販」「不動産」などのキーワードです。

もし、新たにサイトを立ち上げるのであれば、単一キーワードではなくロングテールを狙うほうが検索順位の上位をとりやすく流入増加にもつながりやすいです。

ロングテールとは、ロングテールキーワードのことを指しています。

「ニッチキーワード」や「スモールキーワード」と同じ意味で使われる、複数の単語(2語、3語・・・)を組み合わせたキーワードです。

ロングテールは複数の単語を組み合わせるので、検索ボリューム自体は少なくなります。しかし、BIGキーワードよりも検索目的がはっきりわかるようになり、コンバージョン率が高くなるのが特長です。

例えば、「通販」ではなく「スカート 通販」、「不動産」ではなく「東京 不動産」や。「五反田 不動産」などのキーワードを狙い、サイトのテーマも絞るのが良いでしょう。

商品を分類するキーワード

商品を分類するカテゴリやタグも対策キーワードとしては重要な位置付けです。

例えば、求人サイトの場合は「エリア」「職種」「年収」「会社規模」など数多くの分類キーワードが考えられます。では複数の分類からどれを対策キーワードとして設定していくべきなのでしょうか?

まず、考えられる掛け合わせの分類を洗い出したら、そこから実際の検索キーワードをリストアップしていきます。

エリアであれば、東京×転職、東京×求人、東京×採用など

職種であれば、エンジニア×求人、サーバーサイドエンジニア×求人 IOSエンジニア×求人

など、

リストアップができたら、それぞれの検索ボリュームを調査します。それぞれのボリュームに応じて、階層構造やカテゴリのあるなしを決めていくやり方が良いでしょう。

サイト種別ごとの対策キーワード例 

サイト種別分類例掛け合わせ例対策キーワード
不動産エリアマンション、賃貸東京×マンション
恵比寿×賃貸
間取り1LDK×マンション
3LDK×賃貸
こだわりペット可×マンション
2階以上×賃貸
転職職種転職、求人、採用エンジニア×転職
事務×求人
営業×採用
業種製造業×転職
IT×求人
メーカー×採用
スキル英語×転職
簿記×求人
宅建×採用
エリア東京×転職
恵比寿×求人
マレーシア×採用
ファッション通販商品カテゴリ通販、ファッションセーター×通販
ロンT×通販
対象の性別メンズ×ファッション
サイズLサイズ×Tシャツ×通販
セーター×黒×通販
結婚情報エリア結婚、結婚式、ウェディング、式場東京×結婚式
横浜市×式場
挙式タイプリゾートウェディング
海外挙式
グルメサイトエリアレストラン、グルメ、食事東京×レストラン
横浜×グルメ
店舗タイプ居酒屋×東京
小料理屋×横浜
料理和食×東京
スパゲティ×横浜
こだわり個室×和食×銀座
データ×有楽町
ホテル予約サイトエリアホテル、旅箱根×ホテル
北海道×旅館
目的ビジネスホテル×東京
温泉×箱根

商品名のキーワード

商品名のキーワードについては、該当商品名でどれくらい検索されるのかをまず確認してみましょう。

「ポッキー」「テプラ」などの商品名で、検索ボリュームがあるものは対策キーワードとして設定することをおすすめします。

一方で、派遣求人サイトにおける派遣先の会社名など、名称が判明することでビジネス的に成り立たないものは対策キーワードとして設定することが難しいので覚えておきましょう。

サイト構造におけるポイント

ECサイトやポータルサイトの基本的な構造は以下のようになるのが一般的です。

TOP > 商品一覧 > 商品詳細

ただし、商品一覧で対策をする商品分類のキーワードよりも、商品名での流入が期待出来る場合は、商品詳細の階層を浅くすることをおすすめします。

また、キーワードのポテンシャルが大きいものに関しては、そのキーワードに対応するページを生成して、検索エンジンのクローラーがたどれるようにしておきましょう。

例えば、不動産サイトの場合は「東京 賃貸」だけでなく「五反田 賃貸」などの細分化したエリア名もポテンシャルがありますので、以下のような構造にすると良いでしょう。

賃貸 > 東京 > 23区 > 五反田

各ページでの対策ポイント

TOP、商品一覧、商品詳細、いずれも全勝で設定したキーワードを本文、タイトルタグなどに盛り込んで作成していくことは必須になりますが、その他にも出来る対策はあります。

ここでは、各ページにおける対策のポイントをご紹介していきます。

TOPページ

TOPページでは、対策したいキーワードに関する情報やコラムを入れたり、更新制のあるコンテンツを盛り込むことをおすすめします。

例えば、スカート通販サイトのTOPページの場合は、「スカート選びのポイント」や「新着商品の情報」などが効果的です。

商品一覧ページ

商品一覧ページでは、内部リンクの構造をうまく組み合わせて、ユーザーの検索ニーズに沿ったページにすることがポイントです。

例えば、良い例ですとAmazonの商品一覧ページでは、商品分類や絞り込みの内部リンクをうまく設置してユーザービリーティーとクローラビリティを両立させています。

※内部リンクは重要ですが、意味のないリンクは設置しないように注意しましょう。

商品詳細ページ

また、商品画像だけでなく極力テキスト情報を商品一覧ページの中に入れることもポイントの1つです。

商品の説明文や、使い方、口コミなど商品を表現する情報だけでなく、商品から派生する”商品以外”の情報を入れることも効果的です。

フライパンのページであれば、フライパンを使ったおすすめレシピ、カーディガンであれば、カーディガンを取り入れたコーディネートなどを入れると良いでしょう。

販売終了ページ

ECサイトでは商品の欠品や廃版などの理由によって取扱商品の販売を終了するケースがあります。

実は、販売終了した商品ページをEC・ポータルサイト内に放置することは、SEO上良くありません。その理由は下記の2点です。

  • クローラーへの影響
  • ユーザーの離脱につながる

それでは、販売終了した商品のページはどのように処理すれば良いのでしょうか。

販売終了ページの最適な処理方法は下記の3点です。

  1. ページ削除
  2. ステータスコード404の設定
  3. あえて販売終了ページを残す

ページを削除する場合には「301リダイレクト」を使用するでしょう。「301リダイレクト」は、表示させたくないページにアクセスしてきたユーザーを別のページに転送させることができます。これによって削除されたページにアクセスしようとしてきたユーザーを別のページに転送させられます。

しかし、商品詳細ページはお客様との兼ね合いなどで301リダイレクトできないケースも考えられます。そのような場合には「ステータスコード404」として扱うべきです。

また、404エラーページを表示する際にはサーバーで準備されているページではなく、オリジナルエラーページを表示するのがおすすめです。

たとえばAmazonの404エラーページは下記のような表示となります。

出典元:Amazon

オリジナルエラーページが表示されることで、ユーザーの離脱回避にもつながります。

エラーページを活用してコンバージョンを獲得する方法も存在します。詳細は以下の記事をご覧ください。
404エラーページを活用してコンバージョンを生み出す方法

また、注意点としてはTOPページへのリダイレクトを避けるということです。

TOPページへのリダイレクトは、関連性の低いページへのリダイレクトと認識されます。よってSEOの評価対象とはならないので注意しましょう。

結論として、販売終了ページは放置すればSEOでの評価は下がりますが、適切な処理をすればSEOでの評価は上がります。

また、あえて販売終了ページをユーザーが見れる状態にしておく、という施策も可能です。これは販売終了ページにユーザーを集め、そこから別の商品をレコメンドするなど戦略的な利用を考慮した時に有効です。

一概にどの選択肢が良いというのは言えませんが、サイトの状況やビジネスモデルにも依って最適な選択肢を選ぶことが重要です。

ECサイトにおけるSEO内部施策

これまで、EC・ポータルサイトにおける各ページの対策について述べてきました。ここでは、さらに一歩踏み込んだテクニカルな部分について解説していきましょう。

EC・ポータルサイトにおけるSEO内部施策として以下の7項目について解説していきます。

  • 導線設計
  • モバイルフレンドリーな設計
  • 内部リンクの最適化
  • 構造化データのマークアップ
  • 表示速度の改善
  • 重複コンテンツの対応
  • SSL化

できれば全ての施策を実施することが好ましいでしょう。しかし、かなり専門的な知識が必要な場合もあります。したがって、自社内で全てを実施できないと判断されたなら、コンサルタントなどの専門家に相談するのがおすすめです。

導線設計

EC・ポータルサイトの開設には目的があります。

そして、最終的にサイト訪問者にはその目的を果たして貰わなければなりません。そのための道筋が「導線」です。重要なことは、ユーザーを目的地点までどのように誘導するかという点になります。

最終的なゴール地点として考えれるのは、下記のようなものです。

  • コンバージョンボタン(問い合わせ)
  • サイト内の回遊
  • 商品やサービスの申し込み

スタート地点からゴール地点までユーザーを迷わせずに誘導できれば、ユーザー満足度が高くなります。クローラーからもユーザビリティの高いサイトとして良い評価も得られ、結果として上位表示されるでしょう。

では、具体的にユーザーを誘導するにはどのようなページ作りをすれば良いのでしょうか。

導線設計を行う際に注意しなければならないのが、主に下記の5点です。

  • ページ作り
  • ボタン配置
  • ボタン上部のマイクロコピー
  • バナー配置
  • バナーデザイン

まず、ページ全体が、ユーザーをゴールまで誘導する流れになっていなければなりません。さらに、誘導の先にボタンやバナーを配置することが必要です。

もちろん、ボタンやバナーはユーザーが押したくなるように設計されていることは言うまでもありません。

ボタンやバナーを押すことで起こることがわかるように、マイクロコピーやデザインを上手く活用してください。ユーザーの不安を取り除くことが重要です。

導線設計に関しては、下記の記事にて詳しく解説しています。ぜひご覧ください。
UI/UXとは?違いと改善のポイントを紹介!
サイト改善を基礎から解説!現状分析の方法と具体的な改善ポイントをご紹介

モバイルフレンドリーな設計

EC・ポータルサイトの市場動向ではスマホ経由でのサイト訪問が急激に増えていることを述べました。したがって、現在はサイトの導線設計と共にモバイルフレンドリーなサイト設計が必須です。

モバイルフレンドリーなサイト設計は、ユーザー満足度にも繋がることは言うまでもありません。モバイルフレンドリーは、SEOという観点からも重要な位置付けです。モバイルフレンドリーであるか否かはGoogleの検索順位にも大きく影響します。

モバイルフレンドリーとは、ユーザーがスマホでサイトを見た際にも違和感なく見られるということです。

  • 画面サイズ
  • ボタン位置
  • 文字の大きさ

上記の要素が、スマホでサイトを表示したときにも見やすい、使いやすい表示になっているかを見られます。

自サイトがモバイルフレンドリーかどうかは、Googleの公式テストツール「モバイルフレンドリーテスト」で確認できます。

テスト結果が「ページはモバイルで利用できます」となれば問題ありません。

サイトをモバイルフレンドリーにする手段として、レスポンシブデザインの実装が挙げられます。レスポンシブデザインに関する下記の記事をご覧ください。
[テンプレあり]レスポンシブ対応は必須条件!?実装方法・ポイントまで徹底解説
レスポンシブデザインの最適ブレイクポイント【最新版】

内部リンクの最適化

SEOではサイト内の回遊率も重要となります。

回遊率を向上させるのが、内部リンクの最適化です。

円滑なクロールにもつながり、クローラビリティの高いサイトとしてSEO評価も向上します。

また、ユーザーが知りたい情報を内部リンクとして与えることで、ユーザビリティが向上するでしょう。

ただし、やみくもにページ同士をつなげてしまうのは控えるべきです。内部リンクは、関連性のあるページであり、ユーザーが知りたい情報でなければなりません。

また、内部リンクを設置する場合にはリンク先のページ内容がわかるように記載し、アンカーテキストにしましょう。目立つようにブログカードを利用する方法もありますが、全ての内部リンクをブログカードにすることは控えましょう。

内部リンクの最適化はSEO上でも重要ですが、同時にユーザビリティを考慮しなければ意味がありません。

EC・ポータルサイトにおいて内部リンクの最適化ができれば、リンク元とリンク先の両方の品質が高まります。

構造化データのマークアップ

構造化データとは、ユーザーではなく検索エンジンが理解しやすくするためのものです。HTMLで書かれた情報をタグ付けし、検索エンジンが整理して理解できるようにしたものです。。

では、構造化データのマークアップを行うと、どのようなメリットがあるのでしょうか。

たとえば、ECサイトにおいて商品ページの構造化データをマークアップすることを考えます。商品ページの構造化データには下記のようなものがあるとしましょう。

  • 在庫状況
  • 商品レビュー
  • 商品価格

これらの情報のマークアップを行うことで、検索結果への表示が可能となります。

また、構造化データのマークアップにより、ユーザーの目にも留まりやすくなるでしょう。結果として競合サイトとの差別化ができ、クリック率の向上につながります。

ただし、構造化データをマークアップするには、特別な作業が必要です。マークアップ方法としては次の3種類がありますが、手軽に取り組めるのは支援ツールでしょう。

  • HTML上に構造化マークアップを行う
  • 支援ツールを用いる
  • データハイライターを用いる

下記がGoogle Search Consoleで利用できる「構造化データマークアップ支援ツール」です。

出典元:構造化データマークアップツール

Google検索結果にも反映されるので、ぜひ利用してください。

表示速度の改善

以前からSEOで重要とされているものの中にサイトの表示速度があります。

Googleは、過去に「スピードアップデート」を行い、サイトの表示速度も検索表示に影響があるとしました。

表示速度はSEOだけではなく、ユーザーの満足度にも大きく影響します。表示速度が遅いことで、ユーザーの離脱にもつながりかねません。

自サイトの表示速度は、PageSpeedInsightで確認することが出来ます。まずは自サイトの表示速度を確認し、サイトを改善するのがおすすめです。

PageSpeedInsightについては、下記の記事をご覧ください。
PageSpeedInsightsとは?分析・改善方法を解説!
オフスクリーン画像の遅延読み込みとは?PageSpeed Insightsで表示される項目の改善方法を解説

表示速度の改善方法として考えられるのは主に次の4点です。

  • 画像の最適化
  • 外部ファイルの最適化
  • ソースコードを軽量化
  • ブラウザのキャッシュを活用する

画像や外部ファイルはできる限り小さなサイズに縮小することをおすすめします。また、不要なソースコードやプラグインなどは削除しましょう。ソースコードの圧縮・軽量化は無料ツールの利用がおすすめです。

ブラウザのキャッシュを活用することも表示速度の改善につながります。再訪問が多いサイトや画像の容量が大きいサイト、画像数の多いサイトなどにはおすすめです。

重複コンテンツの対応

SEOで評価されるEC・ポータルサイトにするには、サイト内のコンテンツを高品質にしなければなりません。

では、高品質なコンテンツとはどのようなものでしょうか。

他のサイトとは異なり、有益な情報が書かれているコンテンツを指しています。Googleのアルゴリズムにおいて、重複コンテンツは高品質なコンテンツではありません

ですから、ページを作成する際には、サイト内の重複コンテンツを避ける必要があります。では、重複コンテンツとはどのようなものでしょうか。Googleの定義では以下のようになっています。

重複するコンテンツとは、ドメイン内または複数ドメインにまたがって存在する、同じ言語の他のコンテンツと完全に同じであるか非常によく似たコンテンツのブロックを指します。

Google検索セントラルより引用

また、重複コンテンツの中でも、特に悪意のある重複コンテンツには下記のようなペナルティが課されることもあります。

  • 検索順位の低下
  • 検索結果に表示されない

注意しなければならないのは、悪意がなかったとしても悪意があると判断される可能性があるという点です。つまり、よく似た内容のページは重複コンテンツとみなされる可能性があります。

たとえば、サイズ違いや色違いの商品を別ページで意図せず大量に作成している場合などは注意しなければなりません。

したがって、重複コンテンツとなり得るページを作成する際には、同じページに集約したり、各ページでデザインを変えたりする必要があるでしょう。

SSL化

インターネット上の通信は必ずしも安全とは言えません。

特にECサイトではクレジットカード等の情報を取り扱うため、安全性という点においては細心の注意を払うべきです。

そこで重要となるのがSSL(Secure Sockets Layer)化となります。SSLとはインターネットの通信を暗号化する技術です。通信内容をSSL化によって暗号化すれば、第三者の傍受や改ざんを防げます。

では、SSL化されているサイトとされていないサイトは、どのような違いがあるのでしょうか。

もちろん、安全性という点ではSSL化されたサイトの方が有利です。現在、ChromeなどではSSL化されていないサイトは警告が表示されます。つまり、SSL化されていないサイトは危険という認識です。現在ではGoogleも全サイトのSSL化を推奨しています。

また、表示という点ではURLも異なるので、一目でわかるでしょう。SSL化されていないサイトのURLは「http://~」ですが、SSL化されているサイトは「https://~」となっています。

さらに、SSL化されているサイトでは、URLの左横に鍵マークが施錠された状態です。しかし、SSL化されていないサイトは鍵が開いた状態のマークが表示されます。解錠マークでは安全性の低いサイトという印象となるので、ユーザーのページ離脱につながることは間違いありません。

SSL化の詳細については、下記の記事を参考にしてください。
SSL化(https化)によるSEO効果とは?SSL化させる手順についても解説!
「http」と「https」どちらでも接続できるサイトはSEO評価が下がる!?

ECサイトにおけるコンテンツマーケティング

ECサイトは市場拡大と同時に競合が増え、集客が難しい状況となってきています。

そんな中、注目を集めているのがコンテンツマーケティングです。近年、ECサイトにおいてもコンテンツマーケティングを取り入れる企業が増えてきました。

コンテンツマーケティングとは、ユーザーに有益となるコンテンツを作ってマーケティングを行う方法です。コンテンツの例としては、下記になります。

  • ブログ記事(オウンドメディア)
  • メルマガ
  • ブランド雑誌
  • SNS連動
  • 動画配信

特にECサイトに直接的な影響を与えるのは、ブログ記事(オウンドメディア)や動画配信です。

日本国内におけるコンテンツマーケティングは市場規模も大きく、商品やECサイトの認知度向上や顧客のファン化等のメリットもあります。したがって、ECサイトを運営するなら、コンテンツマーケティングにも取り組むべきでしょう。

また、SEOの観点から見ても、コンテンツマーケティングはメリットがあります。制作するコンテンツページの評価が高まれば、ECサイト全体の評価が上がるでしょう。

ですから、コンテンツページを作成する際には、ECサイトと同じドメイン内で行うべきです。コンテンツによってドメインも成長し、ECサイトの評価も向上します。結果として検索順位の向上につながるので、ぜひコンテンツマーケティングに取り組んでください。

ただし、コンテンツマーケティングにも以下のようなデメリットがあります。

  • リソースの確保が必要
  • 定期的なコンテンツ配信が必要
  • すぐに効果が出ない

特に、コンテンツ製作には多くのリソースが必要となります。また、取り組む量に比例して効果が現れてくることも多いので、継続的に実施しなければなりません。

上記のデメリットが払拭できる状況であれば、コンテンツマーケティングはECサイトに大きなメリットをもたらすでしょう。

コンテンツマーケティングに関する記事はこちら!
コンテンツマーケティングの成功事例を徹底解説!共通点もご紹介
コンテンツマーケティングを成功させるキーワード選定方法とは
コンテンツマーケティングの4つのメリットと知っておきたい注意点を解説!

まとめ

この記事では、ECサイトのSEOについて基本的なことを解説してきました。

ECサイト運営で必要な知識は、SEO、UI・UX、デザイン、システム設計、商品知識、物流、サイト運用など多岐に渡ります。

ECサイトで成功をさせるために、専門家の力も借りながら多角的な視点で戦略を立てていくことをおすすめします。

ヒトノテは、ECサイトに関する案件を多く取り扱っています。サイト立ち上げやサイト改善にお困りでしたら是非、弊社のコンサルタントにご相談ください。

ヒトノテロゴ

執筆者:ヒトノート編集部

株式会社ヒトノテのオウンドメディア、WEBマーケティングの学習帳「ヒトノート -Hito note-」の編集部。

ヒトノテ坪昌史

監修者:坪昌史

株式会社ヒトノテの代表取締役CEO。 エンジニアとしてキャリアスタートし、サイバーエージェントのSEO分析研究機関を経て、リクルートの横断マーケティング組織のマネージャー&全社SEO技術責任者を務める。その後、独立しSEOを中心としたクライアントの課題解決を行う。2017年、株式会社ヒトノテを創業し、様々な企業のウェブマーケティングの支援を行う。

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