UI/UXの効果的な改善方法とは?目的や進め方を理解しよう
UI/UXは、ユーザーがWebサイトやサービスを利用する際の「使いやすさ」や「得られる体験」を表す言葉です。ユーザーに継続して利用してもらうために、UI/UXを継続的に改善することが求められます。
UI/UXを研究し、ユーザーにとって最適な設計で改善することが、見込み客の獲得や継続利用につながります。
本記事では、UI/UXの改善方法を詳しく紹介します。UI/UXを見直し、より良いWebサイトを作成しましょう。
WebサイトにおけるUIとは?
UIとはUser Interfaceの略で、サービスとユーザーとつなぐ接点のことを指します。
Webサイトだとレイアウトやフォント、サイトマップやポインタ機能などユーザーが視覚的に触れるすべての情報を指します。
視覚に訴えるだけでなく、視覚障害者向けのスクリーンリーダー等もUIの例となります。
ユーザーとWebサイトをつなぐすべての接点(インターフェース)がUIになりえることを認識しておくと良いでしょう。
WebサイトにおけるUXとは?
UXとはUser Experienceの略で「ユーザー体験(顧客体験)」という意味になります。
例えば、飲食店でご飯を食べる場合、「お店を選ぶ」「お店のメニューを選ぶ」「ご飯を食べる」「お会計をする」等、お店という空間でおこるすべての事象のことを指します。
高級店では食べるだけでなく、雰囲気やメニューの出し方などのより良い付加価値をつけてサービスを提供しています。
Webサイトの場合にはUIによって得た情報によってもたらされた印象や経験が該当し、例えば、デザイン会社のWebサイトがあまり良いデザインのWebサイトでなかった場合、顧客は不信感を得ます。
この不信感がUXに該当します。
UIとUXの違い
WebサイトにおけるUXとUIの違いを説明をしましたが、まだ明確に定義できない人も多いのではないでしょうか。UIというのは顧客との接点を表し、UXとは顧客の体験を指します。
したがって、UIを改善すると顧客体験(UX)が向上するため、UIはUXに大きな影響を与えます。そのため、UI/UXというのは混合されて認識されます。
UIはUXを構成する要素の1つ
UIとUXは「ユーザーと商品の接点」と「ユーザーの利用体験」という異なる特徴を持っていますが、お互いに影響し合っています。
たとえば、色とサイズを考慮した読みやすいテキストと、明確な情報を使用して設計されたインターフェースは、ユーザーに対して良心的な体験を提供できます。つまり、UIはUXを構成する要素の1つになります。
UI/UXの違いについての詳しい記事はこちらをご覧ください。
・UI / UXとは?違いを理解して、改善と設計のポイントを知ろう
UI/UXの勉強法についてはこちらの記事をご覧ください。
・UI/UXの勉強の仕方とは?おすすめの書籍やツールを紹介!
優れたUI/UXとは?
優れたUI/UXとはどのようなものでしょうか。ここでは優れたUI/UXとはなにか2つ例を挙げて説明します。
優れたUIとはサイトの見やすさ・使いやすさ
優れたUIとは顧客にとって見やすいこと・使いやすいことです。この2点を考えて作られているサイトは優れたUIと言えるでしょう。例えば、以下のような例は優れたUIと言えるでしょう。
- 見出しや文章の構成、文字の大きさ・フォントがきれいで、読みやすい
- ナビゲーションバーが設置されており、サイトの構成が分かりやすい
UIをユーザー目線で開発することで、サイトの読了率が上がり、サイトに再度訪問して情報を得ようとするユーザーも増えます。
優れたUXとはユーザーの期待に応える使いやすさ・コンテンツの提供
ユーザーの満足度が向上するときはどのようなときでしょうか。それはユーザーの期待に応えられたとき、ユーザーの期待以上のサービスだったときです。ユーザーの期待値を考え、いかにそれに沿ったWebサイトやサービスを提供できるか、それがUXの向上に直結します。例えば、以下のような例は優れたUXを提供できるでしょう。
- 顧客が求める情報をストレスなく見つけることができる。検索方法が豊富であったり、サービスの購入が容易であるなど
- 問合せ/購入等で入力項目が少なく、容易に問合せができる。
- 提供しているサービスや商品のクオリティが高い、またはサポート体制が充実している
UXでは、画面でのデザイン性や人がどのように文章を読み進めていくのか理解した上で、開発する必要があります。Webサイトの閲覧を通じて満足な体験ができないと感じると、ユーザーはサイトから離脱してしまいます。離脱率が多く、製品やサービスの成約に結びつきにくいです。
UI/UXの改善方法
Webサイトを改善する場合には「人間中心設計」という考え方に基づいて改善を進めていきます。「人間中心設計」とはユーザーのことを考え、ユーザーにとって使いやすいサイトを目指すことを指します。
UI/UXを改善するためには、「調査」「分析」「設計」「評価」の4ステップで改善をしていきます。
調査
ユーザーの利用状況や不満点を調査します。実施する例としてはユーザーインタビューやヒートマップツールやアクセス解析ツールなどを使用して調査すること、「このサイトの使いやすさはどうでしたか?」などのポップアップを表示して意見をうかがうことなどがあげられます。
分析
調査によって顕在化した不満をどのような優先順位で、どういった方法でWebサイトに落とし込むかを検討します。
設計
分析した結果をもとに、実際にWebサイトに落とし込みます。
評価
最後に設計したサービスの評価を行います。多くの場合、リリース前にユーザビリティテストを行い、ユーザー目線でテスト担当者にテストをしてもらい問題がないか、目的に沿っているかなどを確認してもらいます。確認後、問題がなければリリースを行います。
UI/UX改善のポイント
ここまで、大きな改善の流れを説明したので、優れたUI/UXを作るためにどのようなポイントが重要になってくるのか解説します。
目標を明確にする
まずは目標を明確にしないと調査が進みません。「どのようなユーザーをターゲットとするのか」、「ターゲットとするユーザーにどのような体験をしてもらいたいのか」など目標を明確にしましょう。
ユーザーを明確化したい場合にはペルソナ(ターゲットの年齢、性別、役職など)を想定して作成してみるのもおすすめです。万人に受け入れてもらうコンテンツを作成すると、ターゲットが絞り込めていないため対象にしたい見込み客やユーザーに製品やサービスの魅力が十分に伝わらない場合があります。
明確な目的を定義することで、自ずとUIやUXの課題も見えてくるでしょう。
課題を明確にする
続いて課題を明確にすることも重要なポイントになります。
ユーザーの利用状況やアンケートなどの分析から使いにくい点や不満点が上がってくると思います。目標を立てた後は、それらの使いにくい点や不満点から改善点を洗い出し、どのような対応をするべきか、どのような優先順位で対応していくかを明確にしましょう。
必ず対応するべき項目や時間が空けば対応できる項目など、課題を優先度ごとに分ける方法がおすすめです。
デザインを設計する際に、納期が必ず出てくるため細部まで確認出来ない場合があります。そのため、ユーザーや社員に利用してもらいながら改修させていく方法が、意見を取り入れることもできるため良いコンテンツを作成することができます。
唯一無二をアピール
WebサイトのUI/UXの向上の目的はサービスや製品を提供することにあります。したがって、WebサイトのUX/UIの改善の際には以下のようなことを考えるようにしましょう。
- 自社のサービスや製品を購入することで、ユーザーはどのような顧客体験を得ることができるのか
- 他社の商品やサービスでは体験できないことはなにか
- 商品やサービスを魅力的に魅せるためのデザインになっているか
- 顧客が自然に購入に繋げられるようなWebサイトの構成になっているか
他のこれらの機能を向上させることにより、他社サイトと差別化できるようになります。
ユーザーからの声を聞く
調査の段階で、ユーザーの状況を確認するためには実際にユーザーに聞いてみるのが良いでしょう。
ユーザー視点に立って検討することも良いですが、ユーザーに直接意見を聞けた方が効率的な改善点が見つかります。
ユーザーインタビューやアンケート調査等により、実際にユーザーの声を聞いてみるようにしましょう。
PCDAサイクルにより改善を続ける
WebサイトのUI/UXの改善ではPDCAサイクルを回し続けること、これが最も重要になります。実際に実装した結果、ユーザーの好感度がうまく上がらなかった、他のところに課題が見つかった等があります。
ユーザーのニーズが変わり、段階的にユーザーの満足度が下がっていくケースもあります。また、新たな技術が出てきて、より良いUIの手法が確立されたという可能性もあります。したがって、上記の変化に対応するために、常に改善を続けることが大切になります。
UX/UIを改善して読者が満足するサイトを目指そう
ここまで、UI/UXの違いとWebサイトにおけるUI/UXの改善のポイントを説明してきました。サービスを購入して、より良い顧客体験をしてもらうためにも、WebサイトのUX/UIは非常に大切になります。
素晴らしいWebサイトで顧客が満足する体験が得られたら、顧客ロイヤリティが上がり、さらなるサービスの提供につながります。ぜひ、継続的に改善をして素晴らしいWebサイトを作りあげてください。
執筆者:川口享晟
株式会社ヒトノテのSEOコンサルタント。メディアサイトからポータルサイト、ECサイトまで様々なサイトのSEO支援を経験。売上のアップから逆算したSEO対策を得意とし、クライアントに寄り添ったオーダーメイドの提案を心がけています。
監修者:坪昌史
株式会社ヒトノテの代表取締役CEO。 エンジニアとしてキャリアスタートし、サイバーエージェントのSEO分析研究機関を経て、リクルートの横断マーケティング組織のマネージャー&全社SEO技術責任者を務める。その後、独立しSEOを中心としたクライアントの課題解決を行う。2017年、株式会社ヒトノテを創業し、様々な企業のウェブマーケティングの支援を行う。
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