フリーワード検索(サイト内検索)をSEOに活用しよう!ベストプラクティスや活用事例を紹介
フリーワード検索(サイト内検索)は、サイト内に設置された検索機能を使用し、自分のニーズをキーワードにして検索できる仕組みです。
楽天市場やAmazonなどのECサイトでフリーワード検索を使用し、自分が欲しい商品を検索したことのある人は多いでしょう。
このフリーワード検索をSEOに活用すると、さまざまなキーワードを自然検索によって獲得できるようになります。
本記事では、フリーワード検索をSEOに活用する方法を解説します。
この記事の目次
フリーワード検索(サイト内検索)をSEOで活用する意味とは?
フリーワード検索とは、Webサイトにある検索窓に好きな言葉を入力して得られる検索結果ページのことです。「サイト内検索」という呼び方をすることもあります。
フリーワード検索をうまくSEOに活用すると、3語以上のキーワードで構成されるようなロングテールキーワードを自然検索によって獲得できるようになります。
例えば、「メンズ ゴルフウェア 冬 セットアップ」「スカート 秋 40代」などで検索すると、楽天市場のページが上位に表示されます。
▼「メンズ ゴルフウェア 冬 セットアップ」の検索結果画面
▼「スカート 秋 40代」の検索結果画面
これらのページは、フリーワード検索によって生成されたページです。
フリーワード検索をうまく活用すれば、さまざまなユーザーニーズを拾うことができ、ロングテールキーワードの流入獲得が期待できます。
特に、カテゴリページや検索軸に入れ込みにくいキーワードに対して実施するのが効果的です。
フリーワード検索ページを評価してもらうためには?
フリーワード検索ページを評価してもらうためには、以下の手順を踏む必要があります。
- ニーズのあるキーワードの発見
- ページの生成
- 内部リンクの設置
検索ニーズのあるキーワードの発見
まずは、ユーザーが検索する可能性の高いキーワードを洗い出します。
- サイト内検索でよく検索されているキーワード
- サジェストキーワード
- 検索ボリュームのある関連キーワード
- 競合サイトに流入しているキーワード
▼サジェストキーワード(Googleの検索窓にキーワードを入れた際に、さらに候補として出てくるキーワードのこと)
自社にたまっているデータやGoogleの検索結果画面、SEOツールなどを活用し、検索ニーズのあるキーワードを発見しましょう。
ページの生成
上記で選定したニーズのあるキーワードのフリーワード検索結果ページに、個別URLを発行し、ページを生成します。
titleタグなども含めてしっかりとページを作り込み、Googleにインデックスされるようにしましょう。
内部リンクの設置
生成したフリーワード検索ページ内に、関連するページの内部リンクを設置することも効果的です。以下のような施策を行いましょう。
- フリーワード一覧ページを作成
- 評価させたいフリーワード検索ページに内部リンクを設置
- フリーワード検索ページ同士を内部リンクでつなぐ
以下のページは、楽天市場で「ワンピース 春 きれいめ」と検索した際に表示されるページです。
このフリーワード一覧ページの下部に、ワンピース 春 きれいめに関連する検索キーワードとして、さまざまなフリーワード検索の内部リンクが設置されています。
「ワンピース 春 カジュアル」をクリックすると、「ワンピース 春 カジュアル」のフリーワード検索ページに遷移します。
そして、この「ワンピース 春 カジュアル」のフリーワード検索ページの下部にも内部リンクが設置されており、遷移元の「ワンピース 春 きれいめ」も置かれています。
つまり、「ワンピース 春 きれいめ」と「ワンピース 春 カジュアル」のフリーワード検索ページが、互いに内部リンクでつながれているわけです。
このような内部リンクの仕組みを作ると、フリーワード検索ページを評価してもらいやすくなります。
フリーワード検索のベストプラクティス【ネガティブ要因の排除】
フリーワード検索ページの活用は、SEOにおいて一定の効果が期待でき、ポジティブな施策のように思えます。しかし、注意しないといけない点もあります。フリーワード検索ページの生成や利用方法を誤ると、サイト全体のSEO評価を下げる要因にもなり得ます。
具体的には、インデックスの制御をせず、フリーワード検索ページを無闇やたらに生成すれば、キーワードの重複や類似、必要のないページなどの、いわゆる「低品質ページ」が大量にインデックスされてしまう恐れがあります。
低品質ページが大量にインデックスされてしまうと、他のページの評価にも悪影響を及ぼし、結果的としてサイト全体のSEO評価を下げることになってしまいます。
このような事態を防ぎ、フリーワード検索ページをSEOに活用するためのベストプラクティスを紹介します。
インデックス対象キーワードを制御する
フリーワード検索ページを生成する場合は、検索ニーズの低いキーワードや、不要な文字列が含まれているページなどがインデックスされないように制御することが大切です。
まさに注意点として紹介した「低品質ページ」をインデックスさせないための施策です。
効果的なのは、フリーワード検索ページとして、インデックスさせたいキーワードとインデックスさせたくないキーワードをリスト化することです。
インデックスさせたくないキーワードは、「noindex」を設定して、対象のフリーワード検索ページをインデックスから除外します。
キーワードの組み合わせと並び順を考慮する
ロングテールキーワード(複合キーワード)のフリーワード検索ページを生成する際に、キーワードの組み合わせと並び順を考慮し、制御する必要があります。
例えば、「メンズ ゴルフウェア 冬 セットアップ」と「冬 ゴルフウェア メンズ セットアップ」は、キーワードの並び順は異なるものの、ユーザーが検索する意図や、そのキーワードが持つ意味は同じです。
このような同じ意味を持つキーワードのフリーワード検索ページを複数生成しないようにしましょう。評価分散が起き、低評価を受ける原因になります。
カテゴリキーワードを除外する
評価分散が起きないように、カテゴリに含まれるキーワードを除外することも重要です。
例えば、「レディース スカート」と検索すると、1ページ目に楽天市場のページが2つ表示されます。
上部に表示されているのがフリーワード検索ページ、下部に表示されているのがカテゴリページです。スカートのカテゴリページがあるのにもかかわらず、フリーワード検索ページが優先表示されています。
本来は、下部に表示されているカテゴリページに評価やアクセスを集め、上位に表示させたいはずですが、フリーワード検索ページが上位に表示されてしまっています。
つまり、2つのページに評価分散が起きており、本来ユーザーに届けたいはずのカテゴリページが評価されていないことがわかります。
このような評価分散が起きないように、フリーワード検索ページをインデックスされないように制御する必要があります。カテゴリとして存在しているフリーワード検索ページは、「noindex」を設定してインデックスから除外しましょう。
フリーワード検索のベストプラクティス【内部リンクによる評価向上】
インデックスの制御などを行った上で、フリーワード検索ページには、そのページに関連する内部リンクを設置しましょう。
トップページやカテゴリページを起点に、検索ニーズの高いキーワードの内部リンクを設置し、そこから関連性の高いキーワードを芋づる式につないでいきます。
楽天市場の「レディース ワンピース」のページを例に挙げて解説します。
①「レディース ワンピース」のカテゴリページ
「レディース ワンピース」のカテゴリページの上部に、「セットアップ」「きれいめ」「40代」「50代」といった関連性の高いキーワードの内部リンクが設置されています。
「40代」をクリックすると、以下のページに遷移します。
②「レディース ワンピース 40代」のフリーワード検索ページ
「レディース ワンピース 40代」のフリーワード検索ページに遷移し、条件に合うアイテムが一覧で表示されています。
そして、このページの下部に、「40代に関連する検索キーワード」として「40代 ファッション ワンピース」の内部リンクが設置されています。
「40代 ファッション ワンピース」をクリックすると、以下のページに遷移します。
③「40代 ファッション ワンピース」のフリーワード検索ページ
「40代 ファッション ワンピース」のフリーワード検索ページに遷移し、同じように条件に合うアイテムが一覧で表示されます。
このページの下部にも、さらに関連するキーワードの内部リンクが設置されており、クリックすると同じようにフリーワード検索ページに遷移します。
このように、あるキーワードに対する関連キーワードを内部リンクで芋づる式につなぎ、フリーワード検索ページに評価やアクセスを集めることが重要です。
ただし、検索ニーズがないキーワードや、「レディース ワンピース」のようにカテゴリページがあるフリーワードページには、内部リンクをつながないように注意しましょう。
フリーワード検索をSEOに活用できているサイト事例
実際にフリーワード検索をSEOに活用できているサイトを紹介します。フリーワード検索のSEO活用は、ECサイトや求人サイトに多く見られます。
楽天市場
すでに例に挙げて紹介してきた楽天市場は、フリーワード検索をSEOに活用できているサイトの代表例です。
スカートやジャケットなどのファッションアイテムから、焼肉やスイーツなどの食料品、ルイヴィトンやティファニーといったハイブランドのアイテムまで、さまざまなジャンルのキーワードでの流入を、フリーワード検索によって獲得しています。
Amazon
楽天市場と同じく、大手ECサイトであるAmazonもフリーワード検索をSEOにうまく活用しています。
例えば、「野球 サングラス」と検索すると、Amazonのフリーワード検索ページが上位表示されます。
▼「野球 サングラス」の検索結果画面
▼「野球 サングラス」のフリーワード検索ページ
ソースコードを確認すると、titleタグに「野球 サングラス」と明記されており、しっかりと意図を持って構築されていることがわかります。また、ページ下部には「関連検索キーワード」として、関連性の高いフリーワード検索ページの内部リンクも設置されています。
Indeed
大手求人サイトのIndeedもフリーワード検索をSEOに活用できています。
「東京 バイト ライブ 日払い」と検索すると、Indeedのフリーワード検索ページが1ページ目に表示されます。
▼「東京 バイト ライブ 日払い」の検索結果画面
▼「東京 バイト ライブ 日払い」のフリーワード検索ページ
フリーワード検索ページでは、東京のライブスタッフの求人が一覧で表示され、ページ下部には関連キーワードの内部リンクも設置されています。
まとめ
今回は、フリーワード検索のSEOへの活用方法やベストプラクティスを解説しました。
- インデックス対象キーワードを制御する
- キーワードの組み合わせと並び順を考慮する
- カテゴリキーワードを除外する
- 関連性の高いキーワードを内部リンクでつなぐ
SEOへの活用を視野に入れてフリーワード検索ページを生成する場合は、上記のような施策が効果的です。
フリーワード検索ページの生成による評価分散や低品質ページが生まれないように、適切に制御する必要があります。また、SEO評価向上のために、フリーワード検索ページ内には関連性の高いキーワードを内部リンクでつなぐようにしましょう。
特に、ECサイトや求人サイトを運営している方は、フリーワード検索によって流入獲得を期待できます。ぜひ今回紹介した施策を試してみてください。
ヒトノテでは、さまざまな観点でWebサイトへの流入や問い合わせが増えるようにご支援をさせていただいております。
- 自社サイトのフリーワード検索ページの活用方法
- SEOの基礎知識や原理原則
- フリーワード検索ページ以外の効果的なSEO施策
などを知りたい場合は、ぜひお気軽にご相談ください。不明点や疑問点に対して、1つ1つ丁寧にご説明いたします。
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