titleタグのベストプラクティス【SEO評価の上昇と書き換えリスクの軽減】
titleタグ(タイトルタグ)は、Webページのタイトルを指定するタグです。SEOにも大きく影響を与える要素の1つで、titleタグの変更によって検索順位が上下動することも多々あります。
また、検索結果画面に表示されるタイトルは、Googleによって自動的に書き換えられるケースがあります。titleタグの適切な設定は、Googleの検索結果の制御にも重要です。
本記事では、SEOにおけるtitleタグのベストプラクティスを紹介します。SEO評価を上昇させ、Googleによる書き換えリスクを軽減する方法を理解しましょう。
この記事の目次
titleタグとは?
titleタグ(タイトルタグ)とは、WebページのタイトルをGoogleに認識させるためのタグのことです。基本的にtitleタグで指定した情報をもとに、検索結果画面に大きく表示されます。
titleタグはSEOにおいて最も重要なHTML要素の1つ
数あるHTMLタグの中で、titleタグはSEOにおいて最も重要なHTML要素の1つです。昨今、SEOにおけるtitleタグの重要性は低くなってきていると囁かれているものの、依然としてtitleタグを変更するだけで順位が変わることは起こり得ます。
実際に検索結果画面に表示される各ページのtitleタグを見ると、さまざまな工夫がされていることがわかります。
「渋谷 カフェ ゆっくり」のGoogle検索結果画面
Googleで「渋谷 カフェ ゆっくり」と検索すると、titleタグに「渋谷」「カフェ」「ゆっくり」という文字列が含まれているWebページが上位に表示されます。
▼検索上位ページのタイトル
- 穴場も紹介!落ち着いた空間でゆっくりできる渋谷のカフェ10選
- 渋谷駅周辺の穴場カフェ30選!一人ゆっくり過ごせるお店も
- 駅前の喧騒を離れて。渋谷でゆっくり過ごせる穴場カフェ&喫茶8選
当然、Googleは「渋谷 カフェ ゆっくり」で検索するユーザーに対して、最適な検索結果を表示しようと試みます。その際に、Webページの内容を把握する大きなヒントとして、titleタグが参考にされています。
そのため、「渋谷」「カフェ」「ゆっくり」というキーワードをtitleタグに含める重要性がわかります。
また、「穴場」「落ち着いた空間」「喧騒を離れて」といった、「ゆっくり」に連想されるようなキーワードを、titleタグに入れ込んでいることも見て取れます。このようなユーザーが求めていることをtitleタグに入れて表現することも重要でしょう。
「昼眠い」のGoogle検索結果画面
Googleで「昼眠い」と検索すると、細かい表現は違えど「昼間の眠気の原因と対策方法」をtitleタグに明記したWebページが上位に表示されます。
▼検索上位ページのtitleタグ
- 昼間の眠気がひどい、日中眠い原因と改善方法について
- 昼間の眠気の原因や対策と検査
- 昼間の眠気・日中の眠気の原因、対策、治療方法
直接的に「昼眠い」と書かれたtitleタグはないものの、意味合いが同じようなWebページが表示されていることがわかります。ここで表示されているページは、「昼眠い」を狙ったページではない可能性もありますが、「昼眠い」と検索するユーザーが求めている内容や答えをtitleタグに含んでいます。
ユーザーが求めるニーズをtitleタグに含めることが重要といえるでしょう。
titleタグはGoogle検索結果の制御にも重要
Googleの検索結果画面には、基本的にtitleタグに記載されたテキストが出ることが多いです。一方で、Google側で自動で作成される(書き換えられる)ケースもあります。
Googleは、主に以下の要素を使用して検索結果画面に表示するタイトルテキストを自動的に決定します。
- titleタグのテキスト
- Webページに表示されるメインのタイトル(大見出し)
- h1タグなどの見出し要素
- スタイル処理によって大きく目立つように作られたコンテンツ
参考:Google 検索結果のタイトルリンク(見出し)の変更
Googleは、titleタグ以外の要素からも情報を入手し、その中から最適と判断したテキストを検索結果画面に表示します。しかし、Webページの作成側からすると、「自分で決めたテキストをタイトルに表示したい」はずです。
titleタグで指定する要素は、Googleの検索結果の制御にも重要です。titleタグを適切に管理することで、Googleによるタイトルの書き換えのリスクを軽減することが可能です。
titleタグのベストプラクティス
ここでは、Googleによるタイトルの書き換えのリスクを軽減する施策を、具体例を示しながら解説します。まず、titleタグの原理原則ともいえるような基本事項を3つ紹介し、その後に具体的な手法・テクニックを紹介します。
titleタグを必ず指定する
所有するWebサイト上の全ページに、titleタグでそのページのタイトルを指定しましょう。「何を当たり前のことを」と思われがちですが、titleタグを使用していなかったり、抜け漏れがあったりするWebサイトもあります。
しっかりとtitleタグを使用して、全ページのタイトルを入れましょう。
ページの内容を反映し、ユニークにする
titleタグには、そのページの内容をしっかり反映するようにしましょう。複数ページでのテキストの繰り返しや定型文の使用は避け、そのページの内容を表すようにユニークなタイトルにしてください。
複数ページのtitleタグに同じテキストを入れると、仮に同じクエリ(キーワード)に対する検索結果で、同じサイトのページが複数表示された場合に、重複しているように見えます。ユーザーにとっても認識されづらく、タイトルの書き換えが起こる原因になります。
具体的かつわかりやすいテキストで記述する
titleタグには、具体的かつわかりやすいテキストを記述しましょう。たとえば、企業のホームページに「ホーム」のみ記入したり、ある人物のプロフィールページにその人物の名前を含めず、「プロフィール」のみ設定したりするような、曖昧なタイトルは付けないようにしてください。
狙うキーワードの単語を最大3つに絞る
SEOの原理原則として、狙うキーワードをtitleタグに含める必要があります。それに加えて、狙うキーワードを絞ることも重要です。
多くのキーワードを拾っていきたいという意図で、titleタグに狙うキーワードに関連する単語を5つも6つも入れてしまうことがあります。また、「メインタイトル+サブタイトル」の構図で、サブタイトルにさらに狙いたいキーワードを入れることもあるでしょう。
これらの行為は、タイトルの書き換えが起こるリスクが高まります。1つのWebページや記事で狙うキーワードは1つに絞り、単語数は最大3つにしましょう。
▼狙うキーワードが「東京 居酒屋 おすすめ」の場合のNG例とOK例
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「東京 居酒屋 おすすめ」以外に、「日本酒」「焼酎」「おしゃれ」「個室」「穴場」といった、キーワードに関連する単語を多く入れている。
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キーワードを「東京 居酒屋 おすすめ」のみに絞っている。
狙うキーワードを前方に持ってくる
そのページがどのような内容のページなのかを明確に提示するために、titleタグの前方に狙うキーワードを入れましょう。タイトルのテキストからユーザーが内容を理解しやすいことに加え、Googleにも認識されやすくなります。
狙うキーワードを前方に配置することは、SEOとしての評価に関わり、検索順位にも影響を与えます。
▼狙うキーワードが「東京 居酒屋 おすすめ」の場合のNG例とOK例
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「東京 居酒屋 おすすめ」が後方にある。
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「東京 居酒屋 おすすめ」が前方にある。
狙うキーワードの単語の位置を離さない
複合キーワード(2つ以上の単語を組み合わせたキーワード)のtitleタグで、各単語の距離が離れすぎていると、タイトルの書き換えが起こりやすくなります。そのため、各単語の距離はなるべく近くに配置することが重要です。
▼狙うキーワードが「東京 居酒屋 おすすめ」の場合のNG例とOK例
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「東京 居酒屋 おすすめ」の各単語が離れている。
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「東京 居酒屋 おすすめ」の各単語の距離が近い。
同じ単語を複数回使用しない
狙うキーワードをよりGoogleに認識させたいという意図で、titleタグに同じ単語を複数回使用することがあるかもしれません。実は、同じ単語を複数回使用する行為もNGで、タイトルの書き換えが起こるリスクが高まります。
キーワードの乱用は、ユーザーの利便性を下げることになります。Googleから不正行為とみなされることもあるため、注意しなければいけません。titleタグでは、同じ単語は一度のみ使用することが推奨されています。
▼狙うキーワードが「東京 居酒屋 おすすめ」の場合のNG例とOK例
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「居酒屋」という単語を複数回使用している。
東京でおすすめの居酒屋トップ10!一度は行きたいお店を厳選して紹介
各単語を一度のみ使用している。
絵文字や特殊文字を使用しない
titleタグには、絵文字や特殊文字を使用しないほうがよいです。
また、Googleは記号もしっかりと認識するため、記号の使い方にも注意しましょう。titleタグに記号を使用したい場合は、その記号はどのような場面で使用するのか?ということを考え、適切に使用する必要があります。
記号 | 意味 | 推奨度 | 注意点 |
・(中黒) | 並列 | 〇 | 使用しても問題ない 中黒の前後の文章や単語は並列の意味になるようにする |
|(縦棒) | 前後の文章を切る | △ | 使用する際は注意が必要 縦棒の後ろのテキストはサイト名と認識される可能性がある |
/(スラッシュ) | 前後の文章を切る | × | 使用しないほうがよい スラッシュ前後の文章が別々の要素と認識される可能性がある |
。(読点) | 前後の文章を切る | × | 使用しないほうがよい 読点の前後でタイトルの書き換えが起こる可能性がある |
▼狙うキーワードが「東京 居酒屋 おすすめ」の場合のNG例とOK例
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使用しないほうがよい読点やスラッシュを使用している。
東京でおすすめの居酒屋トップ10!日本酒がおいしい・個室があるお店を紹介
不必要な記号を使用していない。(並列を中黒で表現している)
不必要に長いテキストや無駄な情報は入れない
Googleの検索結果画面に表示されるタイトルテキストには、titleタグで設定したテキストがすべて表示されるわけではありません。不必要に長いテキストや無駄な情報をtitleタグに設定すると、Googleによって書き換えられ、設定したテキストの一部のみ表示されることもあります。
ページ内のタイトルテキストをh1に配置して目立たせる
titleタグに関する補足にはなりますが、ページ内で表示されるタイトルテキストをh1に配置し、目出せることも重要です。
Googleは、検索結果画面に表示するタイトルを決める際に、titleタグだけではなく、そのページ内の要素も考慮します。上記のように、h1に配置するテキストは本文よりもフォントを大きくするなどして、タイトルとわかるように目立たせるようにしましょう。
titleタグの書き換えが起こりやすいケース
ここまで、titleタグのベストプラクティスを紹介しました。逆にいうと、titleタグのベストプラクティスに反する行為をすると、titleタグの書き換えが起こりやすくなります。
- 狙うキーワードが前方にない
- 複合キーワードの単語の位置が離れすぎている
- 同じ単語が複数回出現する
- そもそもtitleタグが設定されていない
- titleタグのテキストが古い
- ページの内容を正確に反映していない
- titleタグのテキストが同じページが複数ある
【事例紹介】トップページのtitleタグを変えただけでビッグワードの順位が上昇
titleタグがSEOに与える影響がわかるように、弊社がコンサルティングを行っているとあるカスタマー向けサービスにおいて、トップページのtitleタグのみを変更したことで、ビッグワードの順位が上昇した事例を紹介します。
サイトの状況と変更事項
1つのサイトで複数のサービスを展開しているサイト
トップページで狙いたいビッグワードは、そのうちの1つのサービスのため、titleタグも1つに絞る訴求に変更
【変更イメージ】
「Webマーケティング業界の求人検索と採用支援の〇〇」といったサービスにおいて、「Webマーケティング 求人検索」のキーワードで対策をしたい
実施施策
titleタグを「Webマーケティング業界の求人検索なら〇〇」に変更
結果
ビッグワードの順位が上昇
titleタグ変更後に若干の順位変動はあるものの、titleタグ変更前に比べて、上位で上下動している
このように、ダイレクトに顧客ニーズを満たしそうなタイトルを明確にした上で、titleタグを設置し、Googleにキーワードを認識してもらうことが重要です。
titleタグに関する疑問やよくある質問
最後に、titleタグに関して多くの人が疑問を抱くことやよくある質問を解説します。
titleタグ内の文字数は30文字以内にしたほうがいい?
結論としては、30文字以内にしなくてもよいです。
よく「記事のタイトルは30文字以内にしましょう」と言われますが、仮に30文字を超えたからといって、そのページのSEO評価が下がることはありません。
ベストプラクティスでも紹介した、titleタグの中に狙うキーワードが含まれている、キーワードが前方に配置されている、といったことが守られていれば、基本的には問題ありません。つまり、「30文字以内に狙うキーワードを入れる」が必要な要件です。
ただし、titleタグ内のテキストが長すぎると、Googleによってタイトルが書き換えられる可能性が高くなるため、注意しましょう。
titleタグを変更したのに検索結果に反映されないのはなぜ?
titleタグやページの内容の更新をGoogleが認識するためには、ページの再クロールと再処理が必要になります。これらのGoogleによる調査が数日から数週間かかることがあるため、検索結果にすぐに反映されないことがあります。
titleタグを変更した場合は、Googleサーチコンソールを使用し、手動でページの変更リクエストを行えます。しかし、手動でリクエストをしたからといって、大幅にクロール時間が短縮されることはありません。
titleタグを変更すると順位は下がるの?
titleタグの変更によって、順位が下落することはあります。titleタグのテキストを変更したことによって、順位が上昇した事例を上記で紹介しました。つまりその一方で、当然順位が下がることもあります。
titleタグを変更したことのみで順位が下落してしまった場合は、すぐに元のタイトルに戻すべきでしょう。titleタグ以外も変更した場合は、単純にtitleタグの影響とはいえないため、さまざまな要素や複数の観点から考察しないといけません。
まとめ
今回は、SEOにおけるtitleタグのベストプラクティスを紹介しました。
- titleタグを必ず指定する
- ページの内容を反映し、ユニークにする
- 具体的かつわかりやすいテキストで記述する
- 狙うキーワードの単語を最大3つに絞る
- 狙うキーワードを前方に持ってくる
- 狙うキーワードの単語の位置を離さない
- 同じ単語を複数回使用しない
- 絵文字や特殊文字を使用しない
- 不必要に長いテキストや無駄な情報は入れない
- ページ内のタイトルテキストをh1に配置して目立たせる
titleタグは、そこまで意識せず、適当に設定してしまいがちですが、奥が深くて考慮するポイントが多くあります。
今回紹介した事例のように、titleタグを変更しただけで検索順位が上昇することもあります。そのため、titleタグの適切な変更や制御は、数々の手法があるSEOの施策の中でも費用対効果が高い施策ともいえます。
ヒトノテでは、titleタグ1つをとっても多くの提案ができます。また、titleタグに限らず、さまざまな観点でWebサイトへの流入や問い合わせが増えるようにご支援をさせていただいております。
- 自社の場合だとどのような手法が向いているのだろう
- titleタグ以外の自社に最適な施策を知りたい
- さらに細かいSEOの手法やテクニックを知りたい
などと考えている場合は、ぜひお気軽にご相談ください。
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