Googleアナリティクス|イベントトラッキングと目標設定の方法
イベントトラッキング機能を使えば、通常のトラッキングタグだけでは計測ができないユーザーのアクションがカウントできるため、使い方次第ではCVR改善などに繋がる発見ができます。
今回は、イベントトラッキングを設定する具体的なメリットや設定方法、イベントトラッキングの使い方について解説します。
アナリティクスの基本を知りたい方はこちらの記事をご覧ください
・Google アナリティクスの使い方・見方をマスターしよう!
この記事の目次
イベントトラッキングを設定することで出来ること
イベントトラッキングを利用すると、例えば以下のようなことが可能です。今回は以下の具体的な活用事例と、それぞれの設定方法についてご紹介します。
- 電話ボタンのタップ数をカウントする
- 広告のクリック数を計測する
- LP内でよく押されているコンバージョンボタンを特定する
※あくまでこれらはイベントトラッキング機能の活用方法の一例であり、ほかにもサイトの特徴に合わせて様々な活用方法があります。
事前確認!Googleアナリティクスの種類によってイベントトラッキングの設定方法が違う
イベントトラッキングをするには、サイトでアナリティクスのトラッキングコードとは別でタグを埋め込む必要がありますが、そのタグの形式がアナリティクスの種類によって違うので要注意です。
具体的には「ユニバーサルアナリティクス(最新バージョン)」と「通常のアナリティクス(旧バージョン)」の2種類があります。細かい説明はここでは省略しますが、この記事では種類別に設定方法をご紹介しますので、事前にご自身のサイトがどちらのバージョンを利用しているか事前に調べておきましょう。
・イベントトラッキングが計測されない!?Google アナリティクスの設定に注意
見分け方1.アナリティクスの利用開始をした時期で判断
ユニバーサルアナリティクスは2014年4月に公開されたので、それ以降にアナリティクスを利用開始した方は基本的にユニバーサルアナリティクスを利用していると考えて大丈夫です。
見分け方2. アナリティクスのトラッキングコードで判断
サイトのソースに入っているトラッキングコードで通常のバージョンかユニバーサルアナリティクスかを見分けることが可能です。
※Google TagManegerを利用している方はそちらでタグをご確認ください
▼以下のタグが入っている場合は通常のアナリティクスです。
<script type="text/javascript">
var _gaq = _gaq || [];
_gaq.push(['_setAccount', 'UA-*******-**']);
_gaq.push(['_trackPageview']);
(function() {
var ga = document.createElement('script'); ga.type = 'text/javascript'; ga.async = true;
ga.src = ('https:' == document.location.protocol ? 'https://ssl' : 'http://www') + '.google
analytics.com/ga.js';
var s = document.getElementsByTagName('script')[0]; s.parentNode.insertBefore(ga, s);
})();
</script>
▼以下のタグが入っている場合はユニバーサルアナリティクスです。
<script>
(function(i,s,o,g,r,a,m){i['GoogleAnalyticsObject']=r;i[r]=i[r]||function(){
(i[r].q=i[r].q||[]).push(arguments)},i[r].l=1*new Date();a=s.createElement(o),
m=s.getElementsByTagName(o)[0];a.async=1;a.src=g;m.parentNode.insertBefore(a,m)
})(window,document,'script','//www.google-analytics.com/analytics.js','ga');
ga('create', 'UA-*******-**', 'setAccount');
ga('send', 'pageview');
</script>
知っておこう!イベント名のつけ方
GoogleAnalyticsでページビュー数を見る場合、自動的にURLやページのタイトルを取得し、それごとに数字を見ることが出来ると思います。一方でイベントトラッキングの場合は、各項目でご自身の好きな名前をつけて管理画面上で数字を見ることができます。
カテゴリ・アクション・ラベル
イベント計測画面の赤枠の部分で、イベントカテゴリ、アクション、ラベルをクリックするとそれぞれの区分でイベント数が見れます
イベント名は1つのイベントにつき「カテゴリ」「アクション」「ラベル」という3種類つける事ができます。はじめての方にとってはややこしいかもしれませんが、3つの区分でイベント数の集計をすることができるので便利です。
例えばですが、以下のような設定をしておけば、イベントが発生したページのURLだけでなく、ページの中のどの位置でそのイベントが発生したのかが見れるようになります。
区分 | 概要 | 設定名の例 |
カテゴリ | イベントが発生した箇所 | グローバルナビ、フッター、追従ボタンetc |
アクション | どんな行動をしたか | 電話、スクロール、サイト離脱etc |
ラベル | そのイベントが発生したページ | TOP、LP、サービス紹介ページetc |
CASE1 電話ボタンのタップ数をカウントする
電話がコンバージョンポイントのサイトは便利
コンバージョンをカウントするタイミングは、ECサイトであれば購入完了画面、コーポレートサイトであれば問い合わせ完了画面への訪問数をコンバージョン数としてカウントするのが一般的です。
一方で、電話をコンバージョンとするサイトの場合はスマホ画面から電話ボタンをタップしても画面遷移が発生しないので、その数を知ることができません。
そんな時に便利なのがイベントトラッキング機能です。厳密に電話を掛けた回数はカウントできませんが「電話ボタン」をタップされた数をイベントトラッキング機能でカウントすることが可能です。
電話のタップ数をイベント数としてでカウントする方法
ソース内にある電話ボタンのソースへ以下のタグを追加すると電話のタップ数をイベント数としてカウントすることができます。 ※赤文字が追加部分
■通常のアナリティクスの場合のタグ
<a href=”tel:XXX-XXXX-XXX” onclick=”_gaq.push([‘_trackEvent’, ‘[設置位置名]’, ‘call’, ‘[設置ページ名]’, 1]);”>
■ユニバーサルアナリティクスの場合のタグ
<a href=”tel:XXX-XXXX-XXX” onclick=”ga(‘send’, ‘event’, ‘[設置位置名]’, ‘call’, ‘[設置ページ名]’, 1);”>
電話ボタンのイベントをコンバージョンポイント(目標)として設定する
①アナリティクスの画面左下の「管理」ボタンをクリック
左下の設定マークをクリックするとこちらの画面が表示されます
②対象のビューを選択し「目標」をクリック。「新しい目標を設定」ボタンを押下する。
左上の赤いボタンが「新しい目標を設定」ボタンです
③目標設定の中にある「カスタム」にチェックを入れて「続行」ボタンを押下する
④目標の説明の中にある「名前」に適当な名前を入力し、設定したい目標スロットIDを選択する。※何も目標設定していない人は初期設定の 目標 ID 1 / 目標セット 1 のままで大丈夫です
⑤目標の詳細の中にあるイベント条件の「アクション」に「call」を入力して「保存」ボタンをクリックする
これで設定完了です。
CASE2 広告のクリック数を計測する
Webメディアやアフィリエイトサイトは便利
サイト内の広告や、別サイトへの送客によって収益を得られるサイトにおいては、広告や他サイトへのリンクのクリック数が計測できると便利です。
アナリティクスは、サイト内の画面遷移は自動で取得してくれますが、サイト外への遷移を取得するにはイベントトラッキングを設定する必要があります。
広告のクリックをイベント設定し、クリックイベント発生をコンバージョンとして設定すれば、例えばどのようなページから入ったサイトが広告クリックに繋がりやすいか、などを特定することが可能です。
広告のクリック数をイベント数として計測する方法
広告のリンク部分のソースへ以下のタグを追加すると、広告のクリック数をイベント数としてカウントすることができます。 ※赤文字が追加部分
■通常のアナリティクスの場合のタグ
<a href=”http://XXXX/XXXXX” onclick=”_gaq.push([‘_trackEvent’, ‘[設置位置名]’,’adclick’, ‘[設置ページ名]’, 1]);”>
■ユニバーサルアナリティクスの場合のタグ
<a href=”http://XXXX/XXXXX” onclick=”ga(‘send’, ‘event’, ‘[設置位置名]’, ‘adclick’ , ‘[設置ページ名]’, 1);”>
広告のイベント数をコンバージョンポイント(目標)として設定する
「電話ボタンのイベントをコンバージョンポイント(目標)として設定する」と同様の手順で⑤目標の詳細の中にあるイベント条件の「アクション」に入力する文字列を「adclick」にして設定するだけです。
CASE3 LP内でよく押されているコンバージョンボタンを特定する
LP(ランディングページ)の改善運用に便利
広告専用のランディングページ(LP)を用意して日々ページのデザインなどを改善している方は多いのではないでしょうか?
LPには通常、複数の同一コンバージョンボタンが設置されていますが、アナリティクスではどのボタンを押しても同じLPから同じコンバージョンページへの遷移としてカウントされます。
イベントトラッキングを利用すれば同一ページ内で、どのコンバージョンボタンがよく押されているかを特定することができますので、つまりどのようなコンテンツがコンバージョンに寄与したのかが分かるので便利です。そのようなコンテンツが判明すれば、それをページ上部に表示させたり、コンテンツの内容をリッチにすることによってCVR向上が見込めるのではないでしょうか。
LPを最適化に関する記事はこちら!
・LPOとは?基礎からツールまで一挙紹介!
コンバージョンボタンのクリック数をイベント数として計測する方法
コンバージョンボタン部分のソースへ以下のタグを追加するとボタンのクリック数をイベント数としてカウントすることができます。 ※赤文字が追加部分
■通常のGoogleアナリティクスの場合のタグ
<a href=”http://XXXX/XXXXX” onclick=”_gaq.push([‘_trackEvent’, ‘[設置位置名]’,’click_cv’, ‘[設置ページ名]’, 1]);”>
■ユニバーサルアナリティクスの場合のタグ
<a href=”http://XXXX/XXXXX” onclick=”ga(‘send’, ‘event’, ‘[設置位置名]’, ‘click_cv’ , ‘[設置ページ名]’, 1);”>
ボタンのクリック数をコンバージョンポイント(目標)として設定する
「電話ボタンのイベントをコンバージョンポイント(目標)として設定する」と同様の手順で⑤目標の詳細の中にあるイベント条件の「アクション」に入力する文字列を「click_cv」にして設定するだけです。
イベントトラッキングは画面遷移以外の計測に使うと便利
イベントトラッキングは、Googleアナリティクスがデフォルトでカウントしてくれるページビューや画面遷移以外のアクションを計測する際に非常に便利です。
「うちのサイトはコンバージョンポイントが荷電だから、サイトの効果が正確に分からない!」という方も、この記事を参考にしながらイベントトラッキングの設定をしてみてください。ご自身のサイトの実力が見えるようになるはずです!
関連記事はこちら!
・コンバージョンって何?正しく理解してあなたのサイトの有用性を上げよう
・Google Analytics でカスタムレポートを使う方法!
・GoogleアナリティクスでIP除外する方法&設定後の注意
・Googleアナリティクスおすすめ本10冊初心者から上級者まで使える!
・Google アナリティクスのセカンダリディメンションとは?分析での活用方法もご紹介
執筆者:ヒトノート編集部
株式会社ヒトノテのオウンドメディア、WEBマーケティングの学習帳「ヒトノート -Hito note-」の編集部。
監修者:坪昌史
株式会社ヒトノテの代表取締役CEO。 エンジニアとしてキャリアスタートし、サイバーエージェントのSEO分析研究機関を経て、リクルートの横断マーケティング組織のマネージャー&全社SEO技術責任者を務める。その後、独立しSEOを中心としたクライアントの課題解決を行う。2017年、株式会社ヒトノテを創業し、様々な企業のウェブマーケティングの支援を行う。
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