サイト改善 / 制作 公開日: 2020.09.01 更新日: 2024.03.29

スマホ向けLPOの重要性とは?PCとの違いや具体的な施策を紹介

LPOは、ランディングページ(LP)のコンバージョンを増やすために行う改善施策です。Webページにスマホからアクセスするユーザーが増加し、スマホ向けのLPOの重要性も増しています。

本記事では、スマホ向けのLPOのポイントや施策を紹介します。PCサイトやPCユーザーとの行動の違いを理解し、最適な施策を行っていきましょう。

スマホ向けLPOの必要性

LPOとは、「Landing Page Optimization」の略で、「ランディングページの最適化」という意味を持ちます。

ランディングページとは、広義ではユーザーがサイトではじめに訪れたページのことです。狭義ではWEB広告のリンク先として用意された1枚のWEBページを意味します。このランディングページから ユーザーがCV(コンバージョン)しやすいようにすることをLPOと呼びます。

せっかくスマホ用のランディングページを用意して人を集められても、そのページからのCVRが低ければCV数、ましてや売上も伸びませんので、LPOを行う必要があるというわけです。

スマホサイトとPCサイトの違い

そもそも、スマホサイトとPCサイトの違いはなんでしょうか。様々な相違点がありますが 、大きな特徴としては以下のような点で違いがあるといえます。

  • 画面の大きさ
  • 文字入力の方法
  • パネル操作のありなし
  • 電話機能のありなし
  • スマホアプリとの連携有無

インターネットやSNSでの利用なども多いですが、忘れてはいけないのが「スマホは電話である」という点です。このような違いを理解しておくことで、LPOも行いやすくなります。

スマホユーザーとPCユーザーの行動の違い

スマホとPCでは、ユーザーの動き方にも違いがみられます。コンテンツを上から下へ読んでいく点は変わりませんが、スマホの場合は多くのユーザーがコンテンツを左上からZ型に読む傾向があります。

また、スマホユーザーがサイトを操作する時に使うのは、マウスではなく「指」です。マウスならばスクロールやクリックは比較的簡単に行えますが、スマホだと指で画面が隠れる部分などもありますので、ボタンの大きさに気をつけた方が良いでしょう。

スマホの場合、大きなキーボードではなく画面上の小さなキーボードを押して入力するのでユーザーの負担は意外と大きいものです。フォームなどで項目がどうしても増えてしまう場合は、セレクトボックスやラジオボタンなどを設置して入力の負荷を軽減させましょう。

スマホ向けのLPはレスポンシブデザインにすべき?

サイトデザインの中には、レスポンシブデザイン(レスポンシブウェブデザイン)と呼ばれるデザインが存在します。

レスポンシブデザインとは、ユーザーが使っているデバイスの画面サイズに合わせて、自動でサイトを見やすくするデザインのことをいいます。使っているページ(HTML)は1つですが、デバイスごとに別のデザイン(CSS)を用意しておくことで、見せ方を変える手法です。

レスポンシブデザインのメリット・デメリット

レスポンシブデザインには以下のようなメリット、デメリットがあります。

レスポンシブデザインのメリット

  • ページ(HTML)が1つのため、更新などの作業に手間がかからない
  • URLは1つのため、ユーザーがシェアしやすくなる
  • スマホとPCでコンテンツの差異がなくなるため、Googleのモバイルファーストインデックスに対応できる
    ※「モバイルファーストインデックス」:Googleが行っている、サイトの評価をスマホサイト優先で行うという仕組み。

レスポンシブデザインのデメリット

  • スマホで表示しない要素も読み込むため表示に時間がかかる可能性がある
  • HTMLが1つしかないため、スマホとPCでの大幅なデザインの変更が難しい
  • 作成をする際にデバイスごとに対応したデザインを作るため手間がかかる

ランディングページはレスポンシブデザインにすべき?

多くの広告で表示させるデバイスを選択できますので、PC・スマホどちらかしか表示させない場合は、対象デバイス向けのデバイスランディングページだけ用意すれば問題ありません。

また、両方のデバイスで広告を表示させる場合であっても必ずしもレスポンシブデザインである必要はありません。例えば、スマホ用とPC用で2つのHTMLを用意し、アクセスをしたユーザーのデバイスに合わせたHTMLを表示させる、ダイナミックサービングという方法もあります。

Googleから推奨されているレスポンシブデザインですが、デメリットもあれば作成にも時間がかかります。ランディングページでレスポンシブデザインを採用するかどうかは、運営方法やその時の状況により判断をするとよいでしょう。

スマホ向けLPOで検討すべきポイント

スマホサイトとPCサイト、またそれぞれにおけるユーザーの動きに違いがある点はご紹介しました。では、スマホ向けのLPOではどのような点に気をつければよいのでしょうか。7つの検討ポイントをご紹介します。

LP型とメニュー型を適切に使い分けられているか

スマホ向けLPには、2種類の形が存在しています。それが、「LP型」と「メニュー型」です。

LP型の特徴は、ページが1ページのみという点です。すべてのコンテンツが集約されており、ユーザーはその1ページだけで欲しい情報が収集できます。
メニュー型の特徴は、メニューバーが用意されており、クリックをするとその内容に沿ったページへ飛ぶことができる点です。どちらのタイプを選ぶかは、サイトの業種やサービス内容、目的によって選ぶと良いでしょう。

例えば、病院やエステサロンなどはLP型が向いていると言えます。上記のような業種では、多くのユーザーが特定の悩みをもってサイトに訪れます。そのため、クリックをしなくても悩みが解決できるLP型がおすすめです。
それに対して、プランやメニューが複数あるような飲食店やホテルなどの場合は、メニュー型が向いています。

ファーストビューは分かりやすいか

ファーストビューとは、ユーザーがページにアクセスした時に表示される画面のことです。PCと比べて画面が小さいスマホでは、ファーストビューがより重要です。使用されている画像やキャッチコピーは、ページの内容がわかりやすく、印象が良いものを選ぶとよいでしょう。

また、人はサイトを見る時に左上から右へ、その後左下へ…と、「Z」の形で視線が動くとされています。そのため、「3年連続口コミ評価1位」といったサービスの特徴などは、Z型の軌道の最初の3つの角に配置することをおすすめします。

ページの表示速度は改善できないか

スマホではページが表示されるまでのスピードがとても重要です。Googleの調査では、サイトが表示されるまでに3秒以上かかってしまうと、約50%のユーザーがサイトを離脱してしまうという結果が出ています。Amazonの調査では、0.1秒の差で売上が1%減少すると言われるほど、スマホでの表示スピードは大きく影響をしています。

ページの表示スピードを調査し改善する場合は、Googleが無料で提供している「PageSpeed Insights」というツールを使うことをおすすめします。表示にどれくらい時間がかかっており、どのような要素の改善が可能なのかを調べてくれるツールです。主な改善項目として、画像のサイズ、CSSやJavaScriptの最適化、などがあげられます。

電話をかけやすいデザインか

スマホの一番の特徴といえば、やはり「電話である」ということです。ユーザーは、サイトの中で気になることがあった際に、そのまま電話をかけて問い合わせができます。そのため、電話窓口を持っているサービスならば、電話がかけやすいデザインになっているかが重要になります。

電話番号が見やすく表記されているか、また、タップするだけで電話をかけられるようになっているか、今一度見直してみましょう。

視覚情報が効果的に用いられているか

スマホでは文字よりも視覚情報のほうがユーザーに伝わりやすいことがあります。文字量を減らしてイラストや漫画、写真などに置き換えることで、ユーザーは視覚的に情報を取り入れることができます。

小さい画面の中で多くの文字を読むというのは、ユーザーのストレスにつながります。ひと目で理解をしてもらうためにも、商品の特徴や得られる効果などはイラストなどを活用してみましょう。

特に、悩みを解決するような商材の場合は、悩みの共有として漫画などストーリー性があるとより効果的です。

ボタンはタップしやすい位置・大きさになっているか

スマホの場合、操作をするのは指になるため、ボタンやリンクが小さかったり、隣のリンクと近すぎたりすると意図したリンクを押せない可能性もあります。

また、スマホは片手のみで操作をするユーザーも多くいます。その時にボタンを押すのは「親指」がほとんどでしょう。リンクやボタンの位置を考える時は、「親指で押しやすい位置」を考えてみましょう。

各種フォームは入力しやすくなっているか、項目数が多すぎないか

電話以外にもメールフォームなどをコンバージョンに使っている場合は、フォームの使いやすさも重要です。スマホで文字を入力する時は、タップかフリックの入力になるためユーザーに負担がかかります。可能な箇所は選択式にする、フォーム自体も大きく押しやすくすることで、ユーザーの負担を減らすことが大切です。

また、フォームの項目が多すぎると、入力中にスクロールが発生するなどの動作の負荷だけでなく、「こんなに入力しないといけないのか」という心理的負荷が生まれてしまいます。

ユーザーの動きは最小限で済むように、なるべく入力フォームは画面内に収めるとよいでしょう。項目数を減らすか、もしくはページ分割などを取り入れると、ユーザーのストレスも軽減することができます。

まとめ

スマホからサイトを閲覧するユーザーが増えている昨今、スマホ向けのLPOは重要です。せっかくLPOを行っても、PCサイトと同じではユーザーが離脱をしてしまい、CVの機会を損失している可能性もあります。

スマホならではの特徴やユーザーの動きに注目をして、今回紹介したポイントを今一度見直してみてはいかがでしょうか。

ヒトノテロゴ

執筆者:ヒトノート編集部

株式会社ヒトノテのオウンドメディア、WEBマーケティングの学習帳「ヒトノート -Hito note-」の編集部。

ヒトノテ坪昌史

監修者:坪昌史

株式会社ヒトノテの代表取締役CEO。 エンジニアとしてキャリアスタートし、サイバーエージェントのSEO分析研究機関を経て、リクルートの横断マーケティング組織のマネージャー&全社SEO技術責任者を務める。その後、独立しSEOを中心としたクライアントの課題解決を行う。2017年、株式会社ヒトノテを創業し、様々な企業のウェブマーケティングの支援を行う。

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