パンダアップデートとは?アップデートによるSEOの変化を解説
パンダアップデートとは、低品質なコンテンツを検索結果から排除し、高品質なコンテンツを上位表示させるために行われた、Googleのアルゴリズムアップデートのことです。
現在はアルゴリズムに完全に組み込まれ、「パンダシステム」という名称に変わり、アップデートされています。パンダアップデートによってSEOは大きく変化しました。
本記事では、パンダアップデートの概要や導入背景を紹介します。ポイントを押さえた上で、SEOやコンテンツ制作に活かしましょう。
この記事の目次
パンダアップデートとは?
パンダアップデートとは、低品質コンテンツの掲載順位を下げ、高品質コンテンツの掲載順位を上げるために行われたGoogleアルゴリズムのアップデートです。
名称には、コンテンツの評価を「パンダのように白黒はっきりさせる」という意味が込められています。
2011年2月(日本では2012年7月)に初回のPanda Update 1.0が行われ、初期は数週間に1回のペースで繰り返されていました。2013年3月のPanda Update #25以降は、コアアルゴリズムに完全に組み込まれて”パンダシステム”という名前に変わり、パンダアップデートとしての告知は行われなくなりました。告知はないものの、現在も低品質コンテンツへの対策は、日々アップデートされています。
パンダアップデートが導入された背景
パンダアップデートが導入された背景には、ブラックハットSEOの流行があります。ブラックハットSEOとは、低品質なコンテンツを不正に上位表示させるための手法のことです。
過去の検索エンジンは精度が低く、コンテンツがユーザーにとって価値があるかという観点で掲載順位を決められませんでした。
その弱点を突くようにして生まれたのが、ブラックハットSEOです。ブラックハットSEOの流行によって、検索上位が低品質なコンテンツで汚染され、ユーザーが求める情報へアクセスしにくくなっていました。
そのような状況が続くことでユーザーの流出を恐れたGoogleは、状況を改善するためにパンダアップデートを実装。ブラックハットSEOの中でも「ワードサラダ」「コンテンツファーム」「コピーコンテンツ」といった手法を取り締まりました。
しかし、すべてのブラックハットSEOをパンダアップデートで解決できたわけではありません。そのためGoogleは、同時期に悪質なリンク操作に対する「ペンギンアップデート」も実装し、より多くのブラックハットSEOを取り締まれるようになりました。
パンダアップデートとペンギンアップデートによって、低品質なコンテンツは検索結果から排除され、良質なコンテンツが検索結果に表示されるようになりました。
パンダアップデートによってSEOがどう変化したか
パンダアップデートによって、コンテンツの質がより重視されるようになりました。
その後もGoogleはコンテンツの質を評価する取り組みを進め、検索品質評価のガイドラインにE-A-Tという指標を追加しました。また、現在のアルゴリズムで上位に表示されるためには、より評価の精度を高めるために更新されたE-E-A-Tという指標を満たしていることが大切です。
E-E-A-Tとは、Googleがコンテンツを評価する際に重視する4つの要素の頭文字を取ったものです。
- E:Experience(経験)
- E:Expertise(専門性)
- A:Authoritativeness(権威性)
- T:Trust(信頼性)
以前はE-A-Tとして知られていましたが、2022年12月以降はコンテンツ作成者の経験を考慮するExperience(経験)を加え、E-E-A-Tという新しい指標となりました。それぞれの要素は相乗的な関係にあり、たとえば専門性を高めることで信頼性の向上にもつながります。
一方で現在のアルゴリズムでは、以下のようなコンテンツは低評価、あるいはペナルティを受ける可能性があるため注意しましょう。
- E-E-A-Tを満たせていない
- 内容が不足している
- 広告の占める割合が多いページ
- コピーコンテンツ
E-E-A-Tは、General Guidelines(検索品質評価ガイドライン)にも「The most important(最も重要)」だと明記されています。コンテンツを作成する上でも、最重要視するようにしましょう。そして、E-E-A-Tを高めるためにはコンテンツの内容が重要です。
ユーザーの検索意図を分析して、ニーズを満たす内容を記載しましょう。コンテンツの情報量が少なすぎると、Expertise(専門性)が低下する原因になるため作成段階で妥当性のあるコンテンツかどうか判断しましょう。
また、コンテンツ制作ではユーザビリティの考慮も重要です。広告が多いページは、ユーザーが閲覧しにくいため、検索エンジンからも低評価を得る可能性があります。広告収益を高めるためには、広告の数を増やすのではなく、コンテンツの質を重視しましょう。
最後に「コピーコンテンツ」とは、他のサイトを複製したページ、あるいは過度に似たページのことです。意図的な完全一致でなくても、引用元を記載していなかったり、大部分が似ていたりすると、スパムと認定されてしまう可能性があるので注意しましょう。
このようなコンテンツはSEOでの評価を得にくいため、E-E-A-Tを考慮した新規コンテンツ作成・リライトを心がけるようにしましょう。
まとめ
パンダアップデートとは、2011年2月(日本では2012年7月)に初めて行われたGoogleのアルゴリズムアップデートのことです。
「ワードサラダ」「コピーコンテンツ」といった低品質なコンテンツへの評価を下げ、良質なコンテンツへの評価を上げるために行われました。現在はコアアルゴリズムに組み込まれ、日常的にアップデートされています。
パンダアップデートを経た現在のアルゴリズムでは、E-E-A-Tを重視したコンテンツ制作が重要になります。ブラックハットSEOはペナルティの対象となるので、取り組まないようにしましょう。
執筆者:ヒトノート編集部
株式会社ヒトノテのオウンドメディア、WEBマーケティングの学習帳「ヒトノート -Hito note-」の編集部。
監修者:坪昌史
株式会社ヒトノテの代表取締役CEO。 エンジニアとしてキャリアスタートし、サイバーエージェントのSEO分析研究機関を経て、リクルートの横断マーケティング組織のマネージャー&全社SEO技術責任者を務める。その後、独立しSEOを中心としたクライアントの課題解決を行う。2017年、株式会社ヒトノテを創業し、様々な企業のウェブマーケティングの支援を行う。
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