SEO検定とは?難易度や勉強法、資格を取るメリットを解説!
自サイトのページを特定のキーワードで検索された場合の順位を上げるための施策をSEOと呼びますが、SEOにも資格があるのはご存じでしょうか。
独学でSEOを学ぶ方は、インターネット上の情報から学んでいく方がほとんどです。そのため、知識が抜けていたり、古いSEOの知識を使ってしまったりすることもあります。
古いSEOの施策の場合、検索順位を上げるどころか逆効果になってしまうこともあるので、注意が必要です。
初心者の方が独学でSEOを勉強したい場合、SEOを体系的に学べる【SEO検定】がおすすめです。
今回の記事では、SEO検定の概要やメリット、難易度などを深掘りして解説します。ぜひ最後までご覧ください。
この記事の目次
SEO検定とは、どんな資格?
SEO検定とは、一般社団法人全日本SEO協会が2017年3月から実施している検定制度です。
SEOの技術体系をトータル学習できるため、企業のWEB担当者や個人ブログの運営者など、多くの人が受験しています。
受験資格は特に定められていないので、基本的に誰でも受験ができます。SEO検定は難易度で1級~4級に分かれているので、自分のレベルに合った級を受験するようにしましょう。
各級のおおまかなレベルと受験料は下記の通りです。
・1級:上級(受験料8800円)
・2級:中級(受験料6600円)
・3級:中級、初級(受験料5500円)
・4級:初級(受験料5500円)
*すべて税込価格です。
全日本SEO協会のホームページから、いつでも受験申し込みが可能となっています。受験料の支払いは銀行振込またはクレジット決済のみで、受験会場での現金支払いは対応していないので注意しましょう。
受験場所と開催月は次の通りです。受験場所により開催される月が異なります。
・札幌 (4月、10月)
・仙台(4月、10月)
・東京(毎月1回)
・名古屋(5月、11月)
・大阪(3月、7月、11月)
・金沢(4月、10月)
・高松(4月、10月)
・広島(6月、12月)
・福岡(5月、11月)
・沖縄(6月、12月)
*2021年の開催月です。詳しくは公式サイトで確認ください。
SEO検定の資格を取るメリット
SEOは検定を取得していなくても実力があればいいという考えもあります。しかし、SEO検定を取得するメリットは多くありますので解説いたします。
SEOの知識を身に付ける手順がわかる
独学でSEOを学ぶ方の多くは、インターネット上の情報で場当たり的に学習することがほとんどです。
そのため、重要な知識が抜けていたり、古いSEOの施策を実施し、効果が出ないというケースもよくあります。
SEO検定の教科書は全くの初心者の「SEOとはなに?」という疑問から、WEB担当者が業務上で使う知識まで段階的にまとめられています。
初心者には理解しにくいSEOの全体像を把握できるので、知識を身に付ける手順が分かると共に、自動的にレベルアップをしていけます。
SEOの知識が身に付く
SEOはサイトの設計からコンテンツの作成、分析・改善まで幅広い作業内容があります。
企業でWEB担当者をしている場合でも、SEOを体系的に理解できていないことがあります。
また、SEOはアルゴリズムの変更により常に変わっていくので、安定して上位表示されるには「最新の知識」が必要です。
SEO検定の教科書は2年に1回、最新の情報に更新されますので、古い知識を仕入れてしまうことはありません。学習内容も重要な部分は網羅されているので、企業のWEB担当者として必要な知識は一通り得られます。
効率よくSEOの知識を学習したいという方におすすめの資格です。
SEOの知識がある証明になる
これまでSEOの世界はGoogleから発表された内容を、SEO担当者の経験に基づいて対策していました。そのため個人の経験に頼るところが大きく、SEO担当者の知識や実力を証明することが難しい状態でした。
そのため、就職活動や転職をする際にもSEOの実力を証明するのが難しく、企業側としても人材採用に苦労していました。
しかし、SEO検定を取得していれば、どれくらいの知識を持っているのか客観的に示すことができます。
1級から4級のどれを取得しているかで知識レベルがある程度判断できるので、企業側も採用時のミスマッチングが減ります。
SEO検定の難易度
SEO検定は初級から上級まで難易度が分かれています。ここでは何級がどれくらいの知識が必要なのかを解説します。
学習時間を記載しておりますが、個人の知識や経験により差が生じますので、目安としてご確認ください。
SEO検定4級
4級はSEOの全体像や検索エンジンの仕組み、Webの仕組みなどSEOの基本的な内容を学習できるので、これからSEOを学ぶ人に最適です。
SEO検定は何級からでも受験できますが、全日本SEO協会では基礎となる4級からの受験を推奨しています。
学習内容はSEOの基本的な内容がほとんどです。まったくの初めてでも10~15時間あれば合格を狙えます。
SEOに関する記事はこちら
【完全版】SEOとは?仕組みや施策、進め方などを徹底解説
SEO検定3級
3級では学習する内容がより実践的になってきます。
SEOで最も重要な「目標キーワードの設定方法」や「サイト内部改善技術」の2つをメインに学習します。これらは企業がWEB担当者に求める知識でもあるので、身につけると就職や転職などに有利です。
具体的には集客できるキーワード選定の仕方、Googleのアルゴリズムの仕組み、検索順位が上がるサイト改善の方法などを学びます。
4級を持っているのであれば、10時間ほどで合格を狙えます。未経験者の平均的な学習時間の目安は15~20時間程度ですが、学習内容はとても重要な部分ですのでじっくりと勉強することをおすすめします。
キーワード選定に関する記事はこちら
SEOで活躍!キーワードの検索数を調べるおすすめツール3選!
アナリティクスに関する記事はこちら
Google アナリティクスの使い方をマスターしよう!
SEO検定2級
2級は3級で学んだ内容がより具体的になります。また、SNSを活用したSEOも学ぶことができます。
メインの学習内容は「Googleが高く評価するコンテンツ制作法」や「効果的なリンク対策」などがあります。
運用しているサイトの効果測定や競合調査などの実務で使う内容も学べるので、2級まで学習すれば実際に企業のWEB担当者になれるレベル相当の知識が身に付きます。
そのため、2級は3級までと比べると難易度が上がっています。
2級は自分でサイト運営しているなど、ある程度知識がある人ならば15時間ほどの学習で合格を狙えます。
なにも経験がない人の場合は3級以下からの学習をお勧めしますが、最初から2級を狙うのであれば30時間以上の学習時間は必要です。
コンテンツ制作に関する記事はこちら
コンテンツ制作どう進める?代行会社の選び方、選定ポイントまで解説
効果的なリンクに関する記事はこちら
良質な被リンクの増やし方は?正しく対策してSEOを強化しよう
SEO検定1級
1級からはより専門的な内容になります。メインの学習内容は「モバイルSEO」や「ローカルSEO」など、より専門的なSEO知識を学びます。
他にも、Googleにペナルティーを受けた場合の復旧方法も内容に含まれています。
知識的には企業サイトのSEO責任者やSEOコンサルにもなれるくらいのレベルです。2級を取得している人で20時間ほどの学習時間が必要と言われています。
1級は専門的な内容ですので2級以下からの受験をお勧めしますが、いきなり1級に挑戦するのであれば50時間以上は必要となるでしょう。
SEO検定の勉強法
SEO検定の勉強法は基本的に下記の3種類です。
- 公式テキスト
- 問題集
- 動画講座(ダウンロード学習コース)
公式テキストは東京理科大学の教授が監修をしており、図解も多いので非常に分かりやすい内容となっています。電子版と書籍版の2種類があるので、自分に合っているほうを選ぶようにしましょう。
初めてSEOを学ぶ方は専門用語が理解できるか不安だと思います。しかし、公式テキストは専門用語の意味が一つ一つ丁寧に解説されています。初心者にも優しいテキストと言えるでしょう。
本番の試験では問題集の中から出題されるので、問題集を繰り返し解くことで合格率が上がります。ただし、各問題の解説がされていないのでテキストも併せて購入しないと、本質的な理解はできません。
全日本SEO協会のダウンロード学習コースを受講すると、動画講座を見ることができます。テキストだけでは頭に入ってこない、移動時間にスマートフォンなどで動画学習をしたいという人にはおすすめです。
動画講座では実績のある講師が、テキストの内容をかみ砕いて説明してくれます。一人で勉強しているとモチベーションが保てないという方も、検討してみてはいかがでしょうか。
ダウンロード学習コースには下記の内容が含まれています。
- 電子版テキスト
- 電子版問題集
- ダウンロード講座
- 1回分の受験料 ・認定料金(合否の通知、認定証の送付)
SEO検定以外のSEOに関する資格
SEOに関する資格は、SEO検定以外にもいくつかあります。代表的な資格を挙げるので、知識の幅を広げたい、ステップアップしたい方は検討してみてください。
■認定SEOコンサルタント
SEO検定と同じく、全日本SEO協会が認定する資格です。
SEO検定の1級~4級に合格していることに加えて、通学またはダウンロード学習をして卒業課題の提出・認定試験に合格する必要があります。
実際にクライアントを持っている講師から学ぶことができるので、WEB制作会社などに勤めたことがない人でもSEOコンサルタントになれるだけの知識が身に付きます。
■認定SEOスペシャリスト
こちらも全日本SEO協会が認定している資格です。
認定SEOコンサルタントはSEOのコンサルタントとして独立するための資格ですが、認定SEOスペシャリストは企業のWeb担当者としてサイト改善のスキルなどを身に付けるための資格です。
そのため、1級から4級で学んだSEOの知識をより深く追求していく内容となっています。コンサルタントにはならないけど、SEO検定の次に取得する資格を探している方におすすめです。
■SEOマーケティングアドバイザー
日本デザインプランナー協会が実施する、SEOとWEBマーケティングに関する資格です。
SEOだけでなくWEBマーケティングについての知識も学べるので、Webデザイナーの方がステップアップのために取得することが多いようです。
試験は自宅で受けることが可能です。忙しくて試験会場に行く時間がない人、地方に住んでいて会場が近くに無い人におすすめの資格です。
■Googleアナリティクス個人認定資格(GAIQ)
サイトを運営していくには常に分析と改善が必要です。
アクセス数・滞在時間・離脱率など分析する項目は多くありますが、分析のためにGoogleアナリティクスを使用することがほとんどではないでしょうか。
Googleアナリティクス個人認定資格(GAIQ)はGoogleが無料で提供している、Googleアナリティクスの理解度を証明するための資格です。
無料のアカウントを登録するだけで受験できますので、普段からGoogleアナリティクスを使用している方は受験してみてはいかがでしょうか。
まとめ
SEOは「これが正解!」と言えることが非常に少なく、雲をつかむような感覚で覚えていく人が大半です。
そのため、ブログや自社サイトの運営を途中で諦めてしまい、費用と時間だけを費やしてしまう人が多いのが現状です。
SEOの学習に悩んでいる人は、自分に合ったレベルで受験できるSEO検定がおすすめです。
SEOに関する知識を体系的に学習できるので、挫折する可能性を減らすことができます。
「SEOは実力の世界だから検定なんていらない!」という人もいますが、SEO検定のように体系的に学べる資格は間口を広げる意味でもとても大切です。
SEO経験者は自分の実力を試すために、未経験の方はSEOを効率的に学習するために、SEO検定を受験してみてはいかがでしょうか。
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執筆者:山本卓真
株式会社ヒトノテのSEOコンサルタント。中小企業から大企業まで様々な規模、業種のサイトのSEOに携わる。WEBマーケティングの広い知見と経験をもとにクライアントと伴走することが得意です。
監修者:坪昌史
株式会社ヒトノテの代表取締役CEO。 エンジニアとしてキャリアスタートし、サイバーエージェントのSEO分析研究機関を経て、リクルートの横断マーケティング組織のマネージャー&全社SEO技術責任者を務める。その後、独立しSEOを中心としたクライアントの課題解決を行う。2017年、株式会社ヒトノテを創業し、様々な企業のウェブマーケティングの支援を行う。
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