コンテンツマーケティング 公開日: 2021.01.08 更新日: 2024.03.25

SEOの記事リライトとは?やり方や成功させるポイントを解説

改善・アップデート・向上

SEOで記事を上位表示させ、自社メディアを成長させるためには公開した記事のリライトが不可欠です。

検索順位の低下や情報の古さなど、様々な要因から記事を改稿するタイミングを見極めることで、情報の最新性や網羅性を高めることができ、Googleから高い評価を受ける可能性を高めることができます。

本記事では、なぜSEOにおいてリライトが重要なのか、また実際にリライトを実施する手順や改善のポイントについて解説します。メディアの運用担当者やSEOを強化したいと考えている企業の担当者は、ぜひ参考にしてください。

SEOでリライトが重要な理由

リライトを実施する最大の目的は、既存記事をユーザーのニーズを満たす品質の高い記事に改善することにあります。品質の高い記事に改善することによって、Googleからの高い評価を得やすくなります。

例えば、「SEOのトレンド」に関する記事を制作したとします。SEOのトレンドは、Googleのアップデート等によって年単位や月単位で大きく変化するため、過去の記事の情報は次第に古くなってしまいます。

ユーザーは、当然SEOの最新トレンドについて知りたいと考えているため、ニーズが求めている最新の情報を追記することで、記事の品質を高めることができます。

また、新規で記事を制作する際には、事前にユーザーの検索ニーズを調査してから執筆することが一般的ですが、全てのニーズを執筆前に正確に把握することはなかなか難しいことです。

記事を制作した後に、検索順位の付き具合や競合記事を調査し、改めて記事を見直すことで、ユーザーの検索意図に沿った高いクオリティの記事に仕上げることができます。

SEOの効果が高いリライトのタイミング

リライトを実施する最適なタイミングに、明確な正解はありません。しかし、一般的に記事を公開してからGoogleの検索順位が安定するまでに1ヶ月〜3ヶ月程度かかります。

そのため、新規記事を公開してすぐにリライトを実施するのではなく、一定期間に順位変動をモニタリングした上で、実施するのが良いでしょう。

また、新規で立ち上げたメディアの場合、数記事を公開しただけでは、SEOで高い評価を受けづらい傾向にあります。そのため、メディア立ち上げ当初は新規記事の制作に専念し、数十本程度の記事を公開したタイミングでリライトを開始するといった施策が取られることが一般的です。

SEOで記事をリライトする際の選定基準

記事のリライトを実施する際には、優先順位をつけて実施することで、効果的に進められます。

SEOで記事をリライトする際の選定基準として、以下の4点を意識すると良いでしょう。

  1. 大きく検索順位を落とした記事
  2. 検索順位は高いが、クリック率が悪い記事
  3. CVRが高い記事
  4. 情報が古く、情報更新の必要がある記事

大きく検索順位を落とした記事

検索順位を大きく落とした記事は、何らかの理由でGoogleから低い評価を受けていることを意味します。検索順位の低い記事を放置しておくと、サイト全体への評価を下げる恐れがありますので、早急にリライトを実施し、テコ入れすることが求められます。

検索順位は高いが、クリック率が悪い記事

上位表示を狙っているキーワードでの検索順位が高いものの、クリック率(CTR)が低い記事もリライトの対象にしましょう。キーワード(クエリ)ごとのクリック率は、Googleが提供する無料ツール「Googleサーチコンソール」で確認することができます。

クリック率が低い一つの要因として、タイトルやディスクリプションがユーザーにとって魅力的なものになっていない可能性が考えられます。キーワードをタイトルの左側に入れる・具体的な数値をタイトルに入れる・競合他社の記事とタイトルの差別化を図るといった対策が求められます。

CVRの高い記事

事業との関連性に近いキーワードやテーマを取り扱っている記事をリライトすることによって、コンバージョン数のアップを期待することができます。

特に「比較・検討KW」と呼ばれるキーワードは、コンバージョン数アップに大きく貢献します。例えば、「会計ソフトとは」と検索するユーザーと「会計ソフト 比較」「会計ソフト 安い」などを検索するユーザーは、どちらが購入意欲が高いと考えられるでしょうか。

多くの場合、会計ソフトの概要を知りたいと考えている前者よりも、実際にソフトを比較したい・価格の安いソフトを探している後者のユーザーの方が、購入意欲は高くコンバージョンに近いといえます。

置かれているケースにもよりますが、多くの記事のリライトを実施したいが、リソースが限られているといった場合、このようなコンバージョンに近い記事を優先的に実施することで、素早くダイレクトに事業貢献することが期待できます。

情報が古く、情報更新の必要がある記事

掲載している内容が古い記事をそのままにしている場合、ユーザビリティを著しく下げるだけでなく、企業やサイト全体への不信感を招く可能性があります。

定期的に情報の更新が必要な記事は、あらかじめ分かるようにメモしておくことによって、適切なタイミングでリライトをかけることができます。

SEO効果が高まるリライトの方法

SEO対策として有効なリライトの方法を解説します。

タイトル・見出しの変更

タイトル・見出しの変更は、「ある程度の検索順位はついているが、伸び悩んでいる」という記事に対して行います。

具体的に、以下のような修正を行いましょう。

  • 対策キーワード(SEOのために選定したキーワード)や共起語を含める
  • 対策キーワードや共起語をタイトル・見出しの前方に挿入する
  • 記事(コンテンツ)の内容がひと目で理解できるようなタイトル・見出しに変更する
  • わかりやすくキャッチーなタイトル・見出しに変更する

タイトル・見出しを変更する際には、「内容とのずれが生じていないかを必ず確認する」ということが非常に重要です。キーワードを含めることばかりを意識するあまり、タイトル・見出しと内容に齟齬が生じてしまっては、「わかりづらい記事」と認識されてしまい評価が下がる可能性があります。

タイトル・見出しを変更した際は、1度最初から通して読んでみるなど、確認を怠らないようにしましょう。

不足しているコンテンツの追加

不足しているコンテンツの追加は、検索順位が低い記事に対して行います。

まずは、競合サイトの上位記事と自身の記事・コンテンツの比較から始めていきましょう。「競合サイトの上位記事にはあるが、リライト対象記事には無いもの」を探します。それらの内容を盛り込むことで、コンテンツがより充実するようになるのです。

当然のことながら、上位記事を参考にする場合コピペ・剽窃・盗用は絶対にしてはいけません。著作権侵害の可能性があるほか、重複コンテンツ(コピーされたコンテンツ)であるとGoogleに判断された場合、検索順位が下がるだけでなく、検索ページに表示されない、サイト全体の評価が下がるといったペナルティを受ける可能性もあります。

最新の情報へのアップデート

検索結果で上位に表示されている記事でも、古い情報を載せたままにしていると順位が下がってしまう可能性があります。既に、ある程度の上位表示に成功している場合は、順位を保つために情報のアップデートを行いましょう。

また、上位表示されていなかったとしても、最新の情報にアップデートすることで順位が上昇する可能性があります。情報は常に更新され、検索するユーザーのニーズも常時変化を続けているので、最新のトレンド・ユーザーニーズを把握した上で情報のアップデートを続けましょう。
過去にリリースしたものは一定期間が経過した時点で見直す、という習慣をつけておくことがポイントです。

さらに加えると、
例)公開:2020年4月1日/情報更新:2020年12月1日
というような、記事をリライトした日付を記事内に記載しておくと検索順位向上にもっと効果的になります。

リライトの効果を確認する

実際にリライトを行った後は、効果が出ているかを確認しましょう。

Googleサーチコンソールなどのツールを用いて、リライト前後でのアクセス数などの数値を確認します。また、決めた方向性に沿った効果が現れているかを検証することも大切です。

リライトを行うと、記事にはさまざまな変化が起こります。場合によっては、記事を修正したことで順位が下がってしまうこともあるでしょう。
そのような場合でも分析を怠らず、どのようなリライトを行ったときに評価が上がり・クリック率が高くなたのか、反対にどのような場合に効果が見られなかったのか、という効果検証を必ず行いましょう。

効果検証を繰り返すことで、リライトや、そもそもの記事制作に関するノウハウを貯めていくことができるので、継続と繰り返し行うことが重要です。
なお、リライトの効果が出る(検索順位に反映される)までにはリリースから数週間かかる場合もあります。リリース後1ヶ月を目安に、リリース前後の数値を確認して検証を実施しましょう。

記事リライトのポイント

ここからは、リライトを行ううえで気をつけるべきポイントを解説します。

コピーコンテンツ、重複コンテンツに注意する

前項「不足しているコンテンツの追加」でもお伝えしましたが、リライトの際は重複コンテンツ(コピーコンテンツ)を作り出すことがないよう注意しましょう。
コピーコンテンツを作り出すと、著作権侵害などの法律違反として訴えられる可能性があります。

また、SEOの観点から見てもデメリットしかありません。
重複コンテンツ(コピーコンテンツ)であるとGoogleに判断された場合…

  • 検索順位が下がる
  • 検索ページに表示されない
  • そのコンテンツが属しているサイト全体の評価が下がる

といった重大なペナルティを受ける可能性があります。

これは、Googleがコンテンツの独自性を評価しているからです。ユーザーがあるキーワードで検索した際、同じような内容や表現のコンテンツばかり表示されてしまってはニーズを十分に満たすことができません。そのような不自由を回避するためにコンテンツ1つひとつの独自性を大切にしているのです。

コピーコンテンツ・重複コンテンツを作り出さないことを意識して記事を作成することは、コンテンツの独自性を高めることにつながります。
結果的に、記事やサイト自体の評価を高めることにもつながってくるでしょう。

E-E-A-T(旧E-A-T)を満たす

E-E-A-T(旧E-A-T)とは、

  • Experience(経験)
  • Expertise(専門性)
  • Authoritativeness(権威性)
  • Trustworthiness(信頼性)

の4つの要素を指すWEBサイト評価基準のひとつです。E-E-A-Tは、Googleの検索品質評価ガイドラインにおいて示されています。

原文
Experience, Expertise, Authoritativeness and Trust (E-E-A-T) are all important considerations in PQ rating. The most important member at the center of the E-E-A-T family is Trust. 

翻訳
E-E-A-T(経験、専門性、権威性、信頼性)はすべて、PQ 評価の重要な考慮事項です。最も E-E-A-Tの中で重要な要素は信頼性です。

参照:検索品質評価ガイドライン General Guidelines

特に、YMYL領域と呼ばれるお金や医療・健康・法律などに関わる分野では、上記の経験や専門性・権威性や信頼性が重視される傾向にあります。

E-E-A-Tを意識したコンテンツを制作することは、Gooogleからのコンテンツ評価を高めるために重要です。

実際にE-E-A-Tを高める施策として、そのテーマに関する有識者に記事を監修してもらい、記事内に掲載することや、サイト運営者・記事の著者情報を明示することなどが挙げられます。

対策キーワードを理解する

対策キーワードの取り扱い方を理解することも、非常に大切なポイントです。
対策キーワード・共起語・サジェストキーワードは、タイトルや見出し、本文中に含めることでそのキーワードと記事の関連性が上昇します。

しかし、SEOのためだからといって無理やりキーワードを含めてしまっては、重要な「わかりやすさ(ユーザビリティ)」が損なわれてしまう可能性もあります。対策キーワードなどを追加するリライトを行う場合は、「ユーザーがなぜこのキーワードを使用したか」という検索意図を理解したうえで行いましょう。

その際に、記事の構成や流れが崩れないよう意識することもとても重要です。

コンテンツマーケティングの成功を意識する

記事のリライトを行う理由として、「検索順位を上げる」「サイトの訪問数を上げる」などが挙げられるでしょう。それらの数値目標を意識することは大切ですが、その記事を制作した大元の目的に立ち返って考えてみることも重要です。

「サービスを知ってもらう」「商品を購入してもらう」など、目的はさまざま考えられますが、多くの場合マーケティングに絡んでくるはずです。リライトを行って記事の閲覧数が増えたときに、本当にサービスや商品の問い合わせ、購入につながる仕組みができているのか、リライトを行う際に見直してみましょう。

目的の達成、すなわちコンテンツマーケティングの成功を意識して行うことで、リライトの効果を高めることができます。

リライトの成果が出ないのであれば、SEOのプロに依頼することも検討する

本記事では、適切にリライトを実施することでSEOの評価を高めることができることについて解説しました。闇雲にリライトを実施するのではなく、どの記事をリライト対象にすべきか・いつリライトを実施すべきか・どのような記事の内容に書き換えるべきかなどを十分に加味した上で、リライトを実施するようにしましょう。

なお、社内にSEOに知見のある担当者がいない・リライトを実施したが効果が見られない・リライトのやり方がわからないといった際には、SEOのプロの意見を聞くことで素早くサイト改善を行うことができます。弊社では、SEOを軸にお客様のビジネスゴールの達成を目的にSEOコンサルティングを実施しています。無料のオンライン相談を開催していますので、SEO施策に興味がある企業様がございましたら、ぜひお気軽にお問い合わせください。

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執筆者:ヒトノート編集部

株式会社ヒトノテのオウンドメディア、WEBマーケティングの学習帳「ヒトノート -Hito note-」の編集部。

ヒトノテ坪昌史

監修者:坪昌史

株式会社ヒトノテの代表取締役CEO。 エンジニアとしてキャリアスタートし、サイバーエージェントのSEO分析研究機関を経て、リクルートの横断マーケティング組織のマネージャー&全社SEO技術責任者を務める。その後、独立しSEOを中心としたクライアントの課題解決を行う。2017年、株式会社ヒトノテを創業し、様々な企業のウェブマーケティングの支援を行う。

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