投稿・更新頻度はSEOに影響あるのか?更新頻度の目安や意識すべきポイントを解説
Webサイトやブログの投稿・更新頻度がSEOに関係あるのか?と疑問に感じている人も多いでしょう。結論から言うと、投稿・更新頻度を高めることで、SEOへの間接的な効果を得られることはあります。
一方で、更新頻度や記事を増やすことだけを追い求めると、かえってネガティブな効果につながることもあるため、注意が必要です。
本記事では、投稿・更新頻度とSEOの関係性や、更新頻度の目安、自社に合った更新頻度を考えるためのポイントを解説します。また、SEOで更新頻度よりも大切な考え方も紹介するので、参考にしてください。
この記事の目次
投稿・更新頻度とSEOの関係性
結論から言うと、更新頻度を高めることでSEO評価への間接的なメリットを得られることがあります。なぜなら今のSEOでは、「フレッシュネス指標」が重要視されているからです。
フレッシュネス指標とは、最新の情報をユーザーに届けられているかどうかという、Googleの評価基準のこと。更新頻度を増やして情報の鮮度を高めることで、SEOへの良い効果を得られる可能性があります。
一方で、更新が多いほどSEO評価も高まるといった、直接的な効果は期待できません。闇雲に記事を毎日更新したからといって、それだけでSEO評価が上がるわけではないので注意しましょう。
大切なのは更新頻度ではなく、質の高いコンテンツを継続的に投稿することです。毎日更新していても、記事の質が低くては評価が下がってしまいます。そのため、コンテンツの質を重視しつつ、フレッシュネス指標を意識して間接的な効果を狙いましょう。
Webサイトやブログの更新頻度の目安
SEOで成果を出すための更新頻度は、週に2~3回が理想です。
読者を離脱させないためには、少なくとも月に1回は更新しましょう。1カ月以上更新がないWebサイトは、SEO評価も下がる可能性が高いです。
ただし、リソースなどの兼ね合いもあり、理想的な更新頻度は新規記事と既存記事によって異なります。そこでここからは、新規記事と既存記事に分けて、Webサイトやブログの更新頻度の目安を解説します。
新規記事の場合
新規記事の場合、更新頻度を先に決めるのではなく、リソースを踏まえて品質を高く維持できる頻度を探りましょう。
たとえば同じ「毎日更新」でも、5人のスタッフが週1~2本ずつ担当する企業メディアと、1人で週7本投稿する個人ブログでは、負担が大きく異なります。前者のような複数の担当者がいる会社や、記事制作を外注できる会社では、毎日更新してもクオリティを維持できるでしょう。
一方で、個人ブログや担当者が1人だけの企業メディアでは、毎日投稿することは負担が大きく現実的ではありません。
1日1本投稿できればベストですが、更新することが目的になってクオリティが下がっては本末転倒です。あくまでも質を最重要視しながら、コンスタントに投稿することが大切になります。
既存記事の場合
「更新頻度」を考える際には、新規記事を投稿する頻度だけでなく、既存記事をリライトする頻度も含めて検討する必要があります。週に何本も新規記事を投稿するのが難しい場合は、既存記事をリライトしてWebサイト全体のクオリティを底上げしましょう。
既存記事のリライトは、公開してから少なくとも1カ月以上は様子を見てから行うことが大切です。なぜなら一般的に、順位が安定するまで、記事公開から1~2カ月ほどかかると言われているからです。
順位が安定しなければ、その記事のSEO評価もわかりません。上位に入れるクオリティの記事だったのに、リライトによって評価が下がることもあるので注意しましょう。
記事が充実してきたら検索順位も安定してくるはずです。新規記事の更新と並行しながら、2~3日に1回のペースでの更新を目指しましょう。
SEOで更新頻度より大切な考え方
SEOでは、更新頻度よりも大切な2つのことがあります。
- 「ユーザーファースト」の視点で考える
- コンテンツやページの質と向き合う
この考え方を忘れて更新頻度だけを求めてしまうと、時間と労力に合う成果が得られません。あらためて一つずつ確認していきましょう。
「ユーザーファースト」の視点で考える
Webサイト運営で結果を出すためには、ユーザーファーストの視点が大切です。なぜなら「Googleが掲げる10の事実」にて、「ユーザーの利便性を第一に考えています」と明記されているからです。ではユーザーファーストとは、具体的にどのようなコンテンツのことでしょうか。
まずは、ユーザーにとって有益な内容・情報が掲載されているコンテンツを指します。記事の本数や文字数が多くても、ユーザーにとって有益でない情報ばかりでは意味がありません。ニーズを満たす、正確な情報を掲載しましょう。
また、デザインやサイト構造においても、ユーザーファーストの視点は大切です。さまざまな媒体からのアクセスを想定した「レスポンシブ対応」をはじめ、読者が閲覧しやすいWebサイトを作りましょう。
コンテンツやページの質と向き合う
コンテンツは、一度投稿して終わりではありません。新しい情報を追記したり、不要な情報を削除したりして、コンテンツの質を高め続けることが大切です。
以下のような視点で、記事と向き合ってみてください。
- 誤字脱字はないか
- 誤った情報を書いていないか
- 古い情報を書いていないか
- 差別的な表現などを用いていないか
- 読みやすいデザインになっているか
- スパムと判断される行為をしていないか
特に、検索ユーザーの視点に立って「ユーザーがどんな情報を求めているか」を考えることがポイントです。正しい情報を載せているのに検索上位に入れない場合は、競合記事をあらためて分析し、ユーザーのニーズを探りましょう。
Webサイトやブログを更新するときに意識したいポイント
「SEOでは更新頻度よりもクオリティが大切なのはわかったけど、どのように投稿・リライトすればいいのかわからない」という方も多いでしょう。そこでここからは、コンテンツを作成・リライトする際に意識するべき7つのポイントを解説します。
ユーザーファーストの視点を持ちながら、実践してみてください。
情報が古い記事や誤った内容をリライトして鮮度を保つ
古い情報や誤った内容を掲載している記事は、いち早くリライトしましょう。
ユーザーは新しい情報を求めており、Googleも鮮度の高い情報を評価していると言われています。そのため、古い情報が掲載されている記事は、それだけで評価が下がってしまいます。
リライトの際は、引用した論文やガイドラインについても確認が必要です。ガイドラインなどは日々アップデートされているため、最新のものを引用しましょう。
ただし、「新しい情報=正しい情報」ではありません。自ら精査したうえで、掲載するかどうか判断しましょう。
また、記事の最終更新日が数年前のままになっている記事は、ユーザーからの信頼感が得にくくなってしまいます。最近の記事だけでなく、開設初期に投稿した記事なども、定期的に更新するようにしましょう。
具体的なリライト方法は、以下の記事を参考にしてみてください。
低品質な記事をリライトする
低品質なコンテンツが増えていくと、Webサイト全体への評価が下がってしまいます。たとえば、以下のような記事はいち早くリライトしましょう。
- スパム行為のある自動生成コンテンツ
- 内容の薄いアフィリエイトページ
- 無断複製されたコンテンツ
- 誘導ページ
低品質な記事の見分け方は、以下の記事を参考にしてみてください。
順位が低い記事や安定しない記事をリライトする
順位が低い記事や安定しない記事、つまり検索結果の1ページに入らない11位以下の記事は、リライトして質を高めましょう。
リライトで大切なことは、上位記事と比較することです。上位記事にはどのような情報が掲載されているのか、自分の記事は何が欠けているのかなどを考え、掲載する情報を取捨選択しましょう。その際、上位記事を真似するだけでなく、体験談などを含めて独自性を作ることが大切です。
また、競合記事が大手企業メディアなどのドメインパワーが強いWebサイトだと、ただ記事のクオリティを高めるだけでは勝てないことがあります。その場合は、競合が少ない別のキーワードを狙うのも一つの手です。
低品質な記事を削除またはnoindexする
低品質なページは、放置せずに削除かnoindexしましょう。
まずは、Google Analytics4(GA4)などで月間PVを確認し、一定のPVを獲得できていない記事を見つけます。このときの基準はWebサイトの規模によって異なりますが、月間PV30~50以下を基準にするのがおすすめです。
次にGoogle Search Consoleなどで、そのページがどのようなキーワードで認識されているのかを確認します。どのキーワードの検索結果にも入っていない、あるいはクリック数・表示回数の多いキーワードがない場合は、低品質なページとなります。
最後に、ピックアップした記事は、削除かnoindex、あるいはリライトしましょう。
noindexとは、検索エンジンに認識させないための設定です。CVにつながるページなど、SEO的には低品質であっても削除せずに残しておきたいページは、noindexがおすすめです。
「E-E-A-T」を意識したコンテンツ作りを心がける
新規記事でもリライトでも、コンテンツ制作では「E-E-A-T」を心がけることが大切です。
E-E-A-Tとは、Googleが2022年12月15日に公開した「検索品質評価ガイドライン」に掲載された、Googleの評価基準です。4つの要素の頭文字を取り、E-E-A-Tと表現されています。
- E:Experience(経験)
- E:Expertise(専門性)
- A:Authoritativeness(権威性)
- T:Trust(信頼性)
特に、YMYL(Your Money or Your Life)と呼ばれる、お金や健康などのジャンルは、E-E-A-Tの重要度が高いです。
「経験」は制作者自身によって生み出されますが、「専門性」「権威性」「信頼性」は引用などによって付与できます。論文や官公庁など、権威性や信頼性のあるWebサイトをうまく活用しましょう。
E-E-A-Tについて詳しくは、こちらの記事をご覧ください。
重複(カニバリ)するページを統一する
同じテーマのページが重複(カニバリ)していると、Googleからの評価も二分されてしまいます。検索順位が低下したり、Googleからペナルティを受けたりすることもあるため注意しましょう。
重複コンテンツは、主に2つの方法で解消できます。
まずは、複数のコンテンツを1本の記事に集約して、他のページを削除する方法です。複数ページに分けていた情報を1本の記事にまとめることで、検索上位に入れることがあります。
しかしこの方法では、削除する記事が受けていたSEO評価も失ってしまいます。そこで役立つのが「301リダイレクト」です。
301リダイレクトとは、旧URL(削除する記事)にアクセスしたユーザーを、新URL(集約した記事)に転送するための設定です。旧URLへの評価を一部引き継げるため、集約した記事が上位表示されやすくなります。
高品質な記事を追加する
高品質なコンテンツを積み重ねることで、Webサイト全体への評価が高まり、他の記事の順位も高まることがあります。新規記事を作成する際には、1ページ1キーワードを徹底しましょう。
まずはキーワードプランナーやUbersuggestなどのツールを用いて、記事のテーマなどに合ったキーワードを選定します。そして、そのキーワードの競合記事を比較しながら、ニーズを分析しましょう。
分析を終えたら、記事構成を作り、ライティングに入ります。構成やライティングの際には、E-E-A-Tを軸に、オリジナリティや網羅性を考慮することが大切です。
また、投稿後は順位変動を確認し、必要に応じてリライトしましょう。
SEOは更新頻度よりコンテンツの質が重要
結論として、SEOでは更新頻度よりもコンテンツの質が重要です。頻繁に更新しても、記事のクオリティが低くては意味がありません。
低品質なコンテンツが増えることで、かえってWebサイト全体の評価が下がることもあります。
適切な更新頻度は、リソースなどによって異なります。複数の担当者がいる企業メディアなどは、毎日更新するのも一つの手です。コンテンツの質を第一に考えながら、ベストな頻度を探っていきましょう。
また、記事制作を外注することで、人手の少ない会社や専門知識のない方でも効率的なサイト運営が可能です。
株式会社ヒトノテでは、企画・競合分析・ライティング・効果検証を徹底的にサポートしております。頻度とクオリティの両方を高めたい方は、ぜひ一度お問い合わせください。
執筆者:ヒトノート編集部
株式会社ヒトノテのオウンドメディア、WEBマーケティングの学習帳「ヒトノート -Hito note-」の編集部。
監修者:坪昌史
株式会社ヒトノテの代表取締役CEO。 エンジニアとしてキャリアスタートし、サイバーエージェントのSEO分析研究機関を経て、リクルートの横断マーケティング組織のマネージャー&全社SEO技術責任者を務める。その後、独立しSEOを中心としたクライアントの課題解決を行う。2017年、株式会社ヒトノテを創業し、様々な企業のウェブマーケティングの支援を行う。
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