サイト改善 / 制作 公開日: 2026.04.07

EFO(エントリーフォーム最適化)の進め方|離脱を防いでCVRを上げる具体施策

EFO エントリーフォーム最適化

EFO(エントリーフォーム最適化)とは?

EFO(Entry Form Optimization)とは、Webサイト上の問い合わせフォームや申し込みフォームを改善し、ユーザーが途中で離脱せずに送信完了できるよう最適化する施策です。

Webマーケティングにおいて「集客」に注力する企業は多い一方で、フォームの改善にまで手が回っていないケースは珍しくありません。しかし、フォームの平均離脱率は70%以上と言われており、せっかく集客した見込み客の大半がフォーム上で離脱しているのが現実です。

つまり、流入数を2倍にする努力よりも、フォームの離脱率を半分に減らすほうが遥かにコスパが高く、即効性のある施策なのです。広告費を増やす前に、まずフォームを見直すべき理由がここにあります。

CVR(コンバージョン率)を改善する施策は複数ありますが、その中でもEFOは最もコストパフォーマンスが高い施策の一つです。大規模なサイトリニューアルや広告投資と比較して、フォーム改善は小さな変更で大きな成果を得られる可能性があります。CVR改善の全体像については、CVR改善の具体的な進め方もあわせてご覧ください。

フォーム離脱の主な原因

EFOに取り組む前に、まずユーザーがなぜフォームで離脱してしまうのか、その原因を正しく把握することが重要です。主な原因を5つに整理しました。

入力項目が多すぎる

最も多い離脱原因が「入力項目の多さ」です。会社名、部署名、役職、電話番号、FAX番号、住所……と項目が並ぶフォームを見た瞬間、ユーザーは「面倒だ」と感じて離脱します。

特にBtoBサイトでは「詳しい情報を取得したい」という営業側の要望が強く、項目が膨らみがちです。しかし、ファーストコンタクトの段階で必要な情報は限られているはずです。本当にその項目がすべて必要なのか、社内で改めて精査しましょう。

必須/任意の区別が不明確

「どこまで入力すれば送信できるのか」がわからないフォームは、ユーザーにストレスを与えます。必須マークが小さかったり、色だけで区別していたりすると、見落とされることも少なくありません。

結果として、すべて入力しなければ送信できないと思い込んだユーザーが離脱するケースが発生します。必須項目は「必須」というラベルを赤字で明示し、任意項目には「任意」と添えるのが基本です。

エラー表示がわかりにくい

送信ボタンを押した後にページ上部にまとめてエラーが表示される――このパターンはユーザー体験を大きく損ないます。どの項目がエラーなのかわかりにくく、修正して再送信する手間がかかるため、そのまま離脱されてしまいます。

エラーは該当する入力欄の直下にリアルタイムで表示するのが理想的です。「全角で入力してください」「ハイフンなしで入力してください」など、具体的な修正方法もあわせて提示しましょう。

スマホでの入力体験が悪い

現在、多くのWebサイトではスマートフォンからのアクセスが半数以上を占めます。にもかかわらず、フォームがスマホに最適化されていないケースは多く見られます。

具体的には、入力欄が小さくてタップしにくい、キーボードの種類が適切でない(電話番号入力時にテンキーが出ない)、横スクロールが発生するなどの問題です。スマホユーザーの入力体験は、PCユーザー以上に丁寧に設計する必要があります。

セキュリティへの不安

個人情報や企業情報を入力する以上、ユーザーはセキュリティに対して敏感です。SSL化されていない(URLがhttpのまま)、プライバシーポリシーへのリンクがない、運営元の情報が不明瞭といった状態では、不安を感じて離脱されても無理はありません。

特にBtoBの問い合わせフォームでは、担当者が会社の情報を入力するため、セキュリティへの懸念はより強くなります。信頼性の担保は離脱防止の基本条件です。

EFOの具体的な改善施策

ここからは、中小企業でもすぐに実践できるEFOの具体的な改善施策を6つ紹介します。いずれも大規模な開発を必要とせず、既存のフォームに対して段階的に適用できるものばかりです。

1. 入力項目を最小限に絞る(Before/After例)

最もインパクトの大きい施策が、入力項目の削減です。以下に具体的なBefore/Afterを示します。

【Before:改善前のフォーム(11項目)】

  • 会社名(必須)
  • 部署名(必須)
  • 役職(必須)
  • 氏名(必須)
  • ふりがな(必須)
  • メールアドレス(必須)
  • 電話番号(必須)
  • FAX番号(任意)
  • 郵便番号(必須)
  • 住所(必須)
  • お問い合わせ内容(必須)

【After:改善後のフォーム(5項目)】

  • 会社名(必須)
  • 氏名(必須)
  • メールアドレス(必須)
  • 電話番号(任意)
  • お問い合わせ内容(必須)

この改善だけで、フォーム完了率が1.5〜2倍に向上した事例は数多くあります。部署名や役職、住所などは初回の問い合わせ時点では不要なことがほとんどです。必要な情報は商談の過程で取得すれば十分です。

2. リアルタイムバリデーションの導入

入力中にリアルタイムでエラーチェックを行い、即座にフィードバックを返す仕組みを導入しましょう。

【改善前】送信ボタン押下後にまとめてエラー表示 → ユーザーがどこを修正すべきかわからず離脱

【改善後】入力欄からフォーカスが外れたタイミングでチェック → 問題があれば即座にエラーメッセージを表示

たとえば、メールアドレス欄に「@」がなければ「正しいメールアドレスを入力してください」と赤字で表示します。正しく入力されていれば緑のチェックマークを表示することで、ユーザーは安心して次の項目に進めます。

JavaScriptで実装する場合、以下のポイントに注意してください。

  • エラーメッセージは入力欄の直下に表示する
  • エラーの内容は具体的に記載する(「入力エラーです」ではなく「半角英数字で入力してください」)
  • 正しい入力に対してはポジティブなフィードバック(チェックマークなど)を返す

3. 入力補助(プレースホルダー、自動入力)

ユーザーの入力負荷を減らすための補助機能を積極的に活用しましょう。

プレースホルダーの活用:入力欄に薄いグレーで入力例を表示します。「例:株式会社ヒトノテ」「例:yamada@example.com」など、具体的な入力例を示すことで、ユーザーは何を入力すべきかが一目でわかります。

郵便番号からの住所自動入力:住所の入力が必要な場合は、郵便番号を入力するだけで都道府県・市区町村が自動入力される仕組みを導入しましょう。入力の手間を大幅に削減できます。

autocomplete属性の設定:HTML5のautocomplete属性を正しく設定することで、ブラウザに保存された情報が自動入力されます。氏名やメールアドレス、電話番号などはブラウザが記憶していることが多いため、ユーザーの入力負荷を軽減できます。

4. ステップ型フォームへの変更

入力項目がどうしても多くなる場合は、フォームを複数のステップに分割する方法が有効です。

【改善前】1ページに10項目以上が並んでいる → 一覧を見ただけで離脱

【改善後】ステップ1(3項目)→ ステップ2(3項目)→ 確認画面 → 送信完了

ステップ型にすることで「全体の進捗が見える」「1画面あたりの入力負荷が減る」というメリットがあります。プログレスバーを表示して「ステップ1/3」のように進捗を可視化すると、さらに完了率が向上します。

ただし、ステップ数は3〜4が限度です。それ以上に分割すると、逆に「いつまで続くのか」という不安を与えてしまいます。

5. CTAボタンの文言とデザイン改善

送信ボタン(CTA)の文言とデザインも、完了率に大きく影響します。

【改善前】「送信」「Submit」というラベル → 何が起こるかわからず不安

【改善後】「無料で相談する」「資料を受け取る」というラベル → 送信後に得られるメリットが明確

ボタンのデザインについては、以下のポイントを押さえましょう。

  • ページ内で最も目立つ色にする(周囲の配色との対比を意識)
  • 十分なサイズを確保する(スマホでもタップしやすい44px以上の高さ)
  • ボタンの直前に「30秒で完了」「営業電話はいたしません」といった安心感を与えるマイクロコピーを配置する

6. プライバシーポリシーの明示

フォームの近くにプライバシーポリシーへのリンクを設置し、個人情報の取り扱いについて明示しましょう。

具体的には、送信ボタンの直上に「プライバシーポリシーに同意の上、送信してください」というテキストを配置するのが一般的です。チェックボックスで同意を求めるパターンもありますが、チェックの手間が離脱要因になる可能性もあるため、テキストリンクのみで対応するケースも増えています。

SSL証明書の導入(https化)は大前提です。まだ対応していない場合は最優先で対応してください。

EFO改善の効果測定

EFOは「改善して終わり」ではなく、効果を測定して継続的にPDCAを回すことが重要です。

GA4でのフォーム到達率・完了率の計測方法

Google Analytics 4(GA4)を使って、フォームに関する以下の指標を計測しましょう。

  • フォーム到達率:サイト訪問者のうち、フォームページに到達したユーザーの割合
  • フォーム完了率:フォームページに到達したユーザーのうち、送信を完了したユーザーの割合
  • フォーム離脱率:フォームページに到達したが送信せずに離脱したユーザーの割合

GA4では「イベント」としてフォームの各ステップを計測できます。フォームページの表示を「form_view」、送信完了を「form_submit」といったカスタムイベントとして設定し、ファネルレポートで可視化するのがおすすめです。

Google Tag Manager(GTM)を併用すると、コードを直接編集せずにイベント計測を設定できます。フォームの送信ボタンクリックをトリガーとしてイベントを発火させる設定が一般的です。

A/Bテストの進め方

EFO施策の効果を正確に検証するために、A/Bテストを実施しましょう。具体的な進め方は以下のとおりです。

  1. 仮説を立てる:「入力項目を11個から5個に減らすと、フォーム完了率が30%向上する」など具体的に
  2. テスト期間を設定する:最低でも2週間、統計的に有意な結果が得られるサンプル数を確保する
  3. 1度に変更する要素は1つに絞る:複数の要素を同時に変更すると、どの変更が効果に寄与したのかわからなくなる
  4. 結果を分析し、次の施策に反映する:テスト結果をもとに、さらなる改善仮説を立てて次のテストに進む

Google オプティマイズのサービスは終了しましたが、VWO、AB Tasty、Optimizelyなどのツールで同様のテストが可能です。小規模なテストであれば、GTMでトラフィックを分割する方法もあります。

サイトへの集客施策と組み合わせることで、EFOの効果はさらに高まります。「そもそも集客ができていない」という課題がある場合は、Webサイトで集客できない原因と改善策の記事も参考にしてください。

WordPressでのEFO実装方法

WordPressサイトでEFOを実装する場合、フォームプラグインの設定を見直すだけで多くの改善が可能です。代表的なプラグインでの実装Tipsを紹介します。

Contact Form 7での実装

Contact Form 7はWordPressで最も利用されているフォームプラグインです。以下のポイントを押さえましょう。

  • 不要な項目の削除:フォームテンプレートから不要な入力欄を削除するだけで項目数を削減できます
  • placeholder属性の追加:[text your-name placeholder "例:山田太郎"] のように記述することでプレースホルダーを設定できます
  • autocomplete属性の追加:[email your-email autocomplete:email] のように記述してブラウザの自動入力に対応します
  • バリデーション強化:「Conditional Fields for Contact Form 7」プラグインを併用すると、条件分岐やリアルタイムバリデーションを追加できます

MW WP Formでの実装

MW WP Formは確認画面付きのフォームを簡単に作成できるプラグインです。

  • 確認画面の活用:確認画面があることで「間違った情報を送信してしまうのでは」というユーザーの不安を軽減できます
  • バリデーションルールの設定:管理画面からバリデーションルールを設定でき、エラーメッセージのカスタマイズも可能です
  • 入力、確認、完了の3ステップ表示:プログレスバーをCSSで自作し、現在のステップを可視化すると完了率が向上します

なお、MW WP Formは開発が終了しているため、新規導入の場合はContact Form 7やSnow Monkey Formsなど、現在もメンテナンスされているプラグインを選択することをおすすめします。

実装時の注意点

WordPress側でのフォーム改善に加えて、サイト全体のSEO構造も見直すと、集客からCVまでの一連の流れを最適化できます。ピラーページを活用したSEO戦略のように、コンテンツ構造を整理することで、適切なユーザーをフォームに誘導しやすくなります。

また、プラグインのアップデートやWordPress本体のバージョンアップによって、フォームの表示が崩れるケースがあります。定期的に各デバイスでフォームの表示と動作を確認する運用体制を整えておきましょう。

まとめ

EFO(エントリーフォーム最適化)は、Webサイトの成果を最短で向上させるための最もコスパの高い施策です。本記事の要点を整理します。

  • フォームの平均離脱率は70%以上。流入を増やすよりフォーム離脱を減らすほうが即効性がある
  • 離脱の主な原因は「項目の多さ」「エラー表示のわかりにくさ」「スマホ対応の不備」など
  • 入力項目の削減、リアルタイムバリデーション、入力補助の導入が基本施策
  • GA4でフォーム到達率・完了率を計測し、A/Bテストで継続的に改善する
  • WordPressならContact Form 7やSnow Monkey Formsの設定見直しだけで多くの改善が可能

まずは自社のフォームを「ユーザーの視点」で見直すところから始めてみてください。入力項目を5つ以下に絞る、エラーメッセージをわかりやすくする——この2つだけでも、目に見える改善効果が期待できます。

EFOを含むCVR改善の全体的な進め方については、CVR改善の具体的な進め方の記事で詳しく解説しています。フォーム改善と並行して取り組むことで、サイト全体の成果向上につなげましょう。

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